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軍規
「軍規〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
軍規の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
れようとするので已むを得ず、泪をふるって其の柵山二等兵を斬殺したのです。これは、
軍規に定めがある致方のない殺人ですが、それを見ていた分隊中の或る者が、本国へ凱旋....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
まえ。幹部の目を盗んで民家を掠奪した土佐の浪人があると言うんで、三五沢で天誅さ。
軍規のやかましい水戸浪士ですら、それですよ。」 「それに、あの相良惣三の仲間が追....
「戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
美者ピエル・ドュ・モルテサックが、ひそかにマタ・アリに吹き込んだのだという。 「
軍規の手前、銃殺しなければならないことになっているのだから、法を曲げるわけにはゆ....
「孫悟空の雲」より 著者:宮本百合子
の日本の人間虐使の残像がある。戦争の永年、軍隊の指導部員としての生活をして来て、
軍規の野蛮さ、絶対命令に対するはかない抵抗としての兵士たちの仮病を見破りつづけて....
「権力の悲劇」より 著者:宮本百合子
気あたりに苦しんでそこに卒倒した不幸な若い婦人をそのまま放っておくほど、大英国の
軍規はきびしいのだろうか」 すっきりとした初夏の服装で、大きめのハンド・バッグ....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
れが、承知できないぞ。そういうことは、禁じられている」 衛兵が、苦情をいった。
軍規上、それにちがいないのである。 「お前にゃ、わからんといっているのだ。お前、....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
眼の前にしながら、上陸厳禁という艦長の命令は、あまりにもつらいことだった。だが、
軍規は、あくまで厳粛でなければならない。長谷部大尉の眼には、涙一滴浮かんでいない....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
題どころではないのである。特に、林陸相の粛軍活動そのものの一反作用が、この露骨な
軍規破壊となって現われたのだから、意義は特別甚大なのである。 八月十三日、愛国....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
土州藩と改めてしまった。そうして松山城下は勿論土州の直接管理であったが、なかなか
軍規は厳粛、少しも町方を凌虐するようなことはなかった。或る時土州の足軽位な軽輩の....
「戦後合格者」より 著者:坂口安吾
察するに、中共などは、よほどマシなようである。朝鮮戦線からのニュースでも、彼らの
軍規は見るべきものがあり、捕虜に対する取扱いなどは紳士的ですらあるように見える。....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
警備の縄張りをきめたこの時ほど西欧の軍隊の野獣的なる行為に比べ皇軍の仁愛あふるる
軍規と施設の真価が発揮せられた事はあるまい。 この時の日本軍敬慕の北京人の感情....