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軍費
「軍費〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
軍費の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「倫敦消息」より 著者:夏目漱石
ん》の辱《はずかしめ》を受けつつある。英国はトランスヴ※ールの金剛石を掘り出して
軍費の穴を填《う》めんとしつつある。この多事なる世界は日となく夜となく回転しつつ....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
戦争する時が有らば決して課税などを引き揚げさせぬと春子は云って居る、言い替えれば
軍費に献納する積りである、何と目出度い訳ではないか。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
がいました。 「そりゃ拙者にもわからん、その若いのを生捕《いけど》って、旗揚げの
軍費を調達させた当人に聞いてみるよりほかはなかろうよ」 「では全く、殿様は御存じ....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
るは軍部としても広義国防の見地上最も望む所なるは、既に屡々言明しある通りである。
軍費の要求が直に一部窮乏せる国民の負担を加重するが如き懸念は、むしろ為政者の工夫....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ろは何事にも、さっぱり、興味というものが持てないでいる。それは単に金が無いから、
軍費が続かないから、それで面白くないというだけではなく、今は金があっても、興味が....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
。親しく身を兵刃の中に置くことは武士のつとめである。地方の人民は、この武士に兵糧
軍費を提供したり、徴発されたりする。工人は、その武士に武器と武装を提供することに....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
しい海軍は無いのに、幕府の海軍は新鋭無比なるものである――そうして、その財政と、
軍費に至っては、小栗に成案があったはずである。 かくて小栗は十分の自信を以て、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
な研究を積み、今や、よりよりその実行にうつりつつあるが、実行にはかなりの大兵と、
軍費とを要すること。それに行悩んでいるらしい形跡はたしかにある。 彼等一味の有....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ほどの実力ある奴がいるか。京都へ行けば、当分、遊びたいだけの遊びをしていいという
軍費が出る、何一つ不足をさせない、その上に、仕事といってはただ遊んでいさえすれば....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
穴に埋め、草木を養い、牛馬の腹を肥せ。 一、諸家より香料を送らるるあらば、海陸両
軍費に寄附すべし。 五郎は常に看護を怠らず、最も喰料には厚く注意して滋養品を取り....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
公に再勤を命ぜられて、十五万石はそのまま下さるる事になった。尤も勤王の実効として
軍費金十五万円を献納せよという別の御沙汰もあった。そこで我藩上下一同まず愁眉を開....
「増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
。 翌年の七月、こんどは白昼、土方らは増上寺へ押し込んできた。 『宇都宮戦営の
軍費にして、尊王方の勘定方に少々都合がある。たびたびで気の毒に思うが、この度は金....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
…というわけは、第一に女王陛下が平和の愛好者であらせられるからです。第二に陛下は
軍費をお好みにならない。第三には、そのような兵馬への依存は、大きな嫌疑の的となる....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
。――何でもいゝから俺に附合え。――かゝることもやあらんかと、ちゃんとふだんから
軍費は用意してあるんだと、腹巻からこれがざく/\札を掴み出す奴だ。」 「…………....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
備に要する国家の経済力を建設すべきである。しかし当時の自由主義の政府は、われらの
軍費を鵜呑みにしてもこれに基づく経済力の建設は到底、企図する見込みがないところか....