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「軍需景気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

軍需景気の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
縮図」より 著者:徳田秋声
て、異国人にまで讃美されたほどなので、今日本趣味の勃興の蔭、時局的な統制の下に、軍需景気の煽りを受けつつ、上層階級の宴席に持て囃され、たとい一時的にもあれ、かつ....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
、「世間雑話」的な世渡り精神でも役に立たぬ。そうした種類の粒々たる心労も、例えば軍需景気の一寸した上下の作用で、声のない虫のように、ひねりつぶされて了う。就職問....
風俗の感受性」より 著者:宮本百合子
とうとしている関係上、同じ躍進の状態と云っても明治時代とは全然ちがっている。今日軍需景気で絵画の偽作が横行する。それも主として日本画の贋物が多いということ、東京....
「ラジオ黄金時代」の底潮」より 著者:宮本百合子
、社会情勢に伴うニュース価値、器具の改良、維持費の低廉化等が作用していると共に、軍需景気、米穀、繭の高価等による農村経済事情の良好化があげられている。 これら....
便乗の図絵」より 著者:宮本百合子
って景気がよくなったと見えるところは十軒たらずで、のこった数百軒、数千軒の家は、軍需景気につれての物価高にじりりじりりとさいなまれはじめて来ていたのが実際であっ....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
部の許可を請うて、これを全国的におよぼし、工業を地方的に分散させ、大資本家による軍需景気の独占という従来の弊を矯めようということになった。読者はここでも容易に、....
今日の文章」より 著者:宮本百合子
ことを文章のなかで自然と納得させて行く、という魅力、説得力を欠いている。文筆上の軍需景気とユーモアをもってゴシップに現れている武藤貞一という人が思い出されるのは....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
活は愛と敬とに終始したが、晩香とは愛の一筋であった。晩香は長岡での全盛時代、偶々軍需景気の倖運児の妾となったが、元来妾という裏切り行為を屑とせず、断然之を精算し....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
と隣村の停車場から下車して、この部落へも姿を現すのを彼とて知らぬわけはなかった。軍需景気で、東京方面ではそういうものがいくらでも必要だということも。 しかし、....
私本太平記」より 著者:吉川英治
山の城へも湾内の兵船のうちへも、多くの物資や食糧が買上げられ、ここ両三日、小さな軍需景気を見たのであった。 「まずは筑紫(九州)までも、海上、物に困らぬだけのお....
学生の技能と勤労大衆」より 著者:戸坂潤
、「世間雑話」的な世渡り精神でも役に立たぬ。そうした種類の粒々たる心労も、例えば軍需景気の一寸した上下の作用で、声のない虫のように、ひねりつぶされて了う。就職問....