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「軍馬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

軍馬の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
藁草履」より 著者:島崎藤村
かなら、無論、馬です。 清仏《しんふつ》戦争の後、仏蘭西《フランス》兵の用いた軍馬は吾陸軍省の手で買取られて、海を越して渡って来ました。その中の十三頭が種馬と....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
。病理的な情熱の破船状態だと云います。その時は、必ず極端に倫理的なものが、まるで軍馬のように耳を※てながら身を起してくる――と申されます。しかもそれが、最高浄福....
桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
ったが昼頃になって雷鳴と共に豪雨が沛然と降り下り、風は山々の木をゆるがせた。為に軍馬の音を今川勢に知られる事もないので熱田の神助とばかり喜び勇んで山路を分け進ん....
長篠合戦」より 著者:菊池寛
天正三年五月二十一日の暁時(丁度五時頃)武田の全軍は行動を開始した。初夏の朝風に軍馬は嘶き、旗印ははためいて、戦機は充満した。此時、織田徳川方では丹羽勘助|氏次....
賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
不利である。越前は北国であるから、十一月初旬から翌年の三月頃までは雪が深い。故に軍馬の往来に難儀である時候を避けて、雪どけの水流るる頃、大軍を南下せしむべし、と....
魔法修行者」より 著者:幸田露伴
山では勝軍地蔵を本宮とするとしていた。勝軍地蔵は日本製の地蔵で、身に甲冑を着け、軍馬に跨って、そして錫杖と宝珠とを持ち、後光輪を戴いているものである。如何にも日....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
切な品ゆえ粗相あってはならぬぞ」 意外な命を与えました。 胸前とは戦場往来、軍馬の胸に飾る前飾りです。品も不思議なら、不思議なその品を、いぶかしいことには馬....
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
話の中に、私はこんなことを書いたことが有った。 「清仏戦争の後、仏蘭西兵の用いた軍馬は吾陸軍省の手で買取られて、海を越して渡って来ました。その中の十三頭が種馬と....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
を有するものから、兵糧方、賄方、雑兵、歩人等を入れると、千人以上の人を動かした。軍馬百五十頭、それにたくさんな小荷駄を従えた。陣太鼓と旗十三、四本を用意した。こ....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
こういったが聞こえない。おじいさんは桜の中に消えてしまった。 にわかにとどろく軍馬の音! 法螺! 陣太鼓! 銅鑼ぶうぶうどんどん。 向こうの丘に現われた敵軍....
関牧塲創業記事」より 著者:関寛
徳氏に泊し、夫れより釧路に出でたるも、支庁長不在なるを以て書状を置き、帰路|白糠軍馬補充部を一見して菅谷氏に一泊し、温別にて海水に浴す。此際は汽車は浦幌迄通ずる....
二つの短い話」より 著者:ケネディパトリック
とも出来なければ金翅雀を見ることも出来ませんでした。 それから七年に一度ずつ、軍馬に騎った太公がキルデーアの革船と呼ばれている山の廻りを騎り廻します。太守がい....
千人針」より 著者:寺田寅彦
去年の暮から春へかけて、欠食児童のための女学生募金や、メガフォン入りの男学生の出征兵士や軍馬のための募金が流行したが、これらはいつの間にか下火になった。そうしてこの頃で....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ょう」 彼女の小賢しいアラビヤ馬は飛鳥のごとくに駈け出したので、わたしの騎兵用軍馬もすぐに後からつづいた。そうして、この順序で私たちは馬を崖の上に駈け登らせた....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
苦心された概略を岡倉校長へ紹介しました。 後藤貞行氏は、元は和歌山県の士族で、軍馬局へ勤めている。馬の調査のため奥州地方へ長らく出張して軍馬の種馬について研究....