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軟文学
「軟文学〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
軟文学の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
らかである。 なおまたこのほかに問題にせねばならぬのは、徳川幕府が江戸に於ける
軟文学の流行をそれとなく奨励したことである。幕府は、参覲交代で江戸に集まって来る....
「作家と教養の諸相」より 著者:宮本百合子
徳川時代というものの中で眺める馬琴というような作家は、同時代の庶民的情調に立つ
軟文学の気風に対して、教養派のくみであったろうが、馬琴の芸術家としての教養の実体....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
引用されているのである。 開化期の文学は混沌としていて、仮名垣魯文のように江戸
軟文学の脈を引いて、揶揄的に文明開化の世相風俗を描いた作者がある。その一方では「....
「婦人作家」より 著者:宮本百合子
しい文学の第一歩をしめした。明治初期には「実利実学」の気風と、徳川時代から小説を
軟文学としてかろしめてきた伝統とがからみあっていて、岸田俊子なども台所や茶の間に....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
天保年間の、大塩中斎というような、ああいう厳めしい陽明学者ではなく、いうところの
軟文学者――いうところの俗学者であった。でその方面の友人には、蜀山人だの宿屋飯盛....
「探偵小説の世界的流行」より 著者:平林初之輔
育家の間にすらも探偵小説の愛読者は無数にある。 一般に探偵小説の愛読者は、他の
軟文学《ベルレットル》の読者よりも遥かに広い範囲にわたっており、しかもその中には....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
亭に接して千丈の飛瀑に打たれたような感があった。それまで実は小説その他のいわゆる
軟文学をただの一時の遊戯に過ぎないとばかり思っていたのだが、朧ろ気ながらも人生と....
「正宗谷崎両氏の批評に答う」より 著者:永井荷風
く見透していた。 ここでちょっと井原西鶴について言いたい事がある。世人は元禄の
軟文学を論ずる時|必《かならず》西鶴と近松とを並び称しているようであるが、わたく....