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「転ばし〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

転ばしの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
黒松。――嵐の進路にあるほどのものは、洗礼を免れることは出来なかった。谷から岩を転ばした。野兎の群を狩り出した。 そうして仮面の城主の袍を、その体を中心にして....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
処の居先で話をしていると、父さまが入り口へ駄荷い置いて気の利かねえ馬方だって、突転ばして打転ばされたが、中々強い人で、話いしたところが父さまの気に入らねえば駄目....
黒白ストーリー」より 著者:杉山萠円
警部は頭に繃帯をした武丸を見るとツカツカと近寄って引き起したが、忌々しそうに突き転ばした。 養策が高らかに笑い出した。 作良徳市は夢を見ていた。 ……富豪....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
立って、 案内「へい御案内しやしょう」 傳「どうも芝居なら磯之丞なんというと、突転ばしがする役だが、こりゃ強そうだ、そうしてお前は素足かえ」 案「えゝ素足です」....
天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
太 ウーッ! 兄さあんっ! 役人、喜平、手先、子分等が罵りながら三人の百姓を突転ばし、青竹で叩きつけながら歩ませて左手奥へ去る。途中、仙右衛門が何と思ったか高....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
る人も、その時はほとんど酒の飲み続けで酔潰れたかのように精神が紊れてしまう。骰子転ばしをするもあれば花を弄ぶもあり、随分立派な人でも喰物の賭け位はやって居る。そ....
斬られの仙太」より 著者:三好十郎
ウーッ! 兄さあんっ! (役人、喜平、手先、子分等が罵りながら三人の百姓を突転ばし、青竹で叩きつけながら歩ませて左手奥へ去る。途中、仙右衛門が何と思ったか高....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
重るだろうと思う事があるの、あのね此の間田舎の叔母さんを呼んで向へ遣った処が、突転ばして返し、吉原のよの字も若草のわの字も忌だと云ったとかいう事を、叔母さんは正....
切支丹転び」より 著者:田中貢太郎
重りがして、どうにも呼吸が切れてしかたがない、義理も外聞も云ってはおられん、早う転ばしてくだされ」 その声は侍らしい壮い男の口から出た。それを耳にした七八人の....
清涼飲料」より 著者:古川緑波
ラムネを、ポンと抜く、シューッと泡が出る。ガラスの玉を、カラカラと音をさせながら転ばして飲むラムネの味。 やがて、僕等が中学生になった頃だと思うんだが、コカコ....
三国志」より 著者:吉川英治
るのを、心静かに待っていた。 桃園の梢の湖を、秋の小禽が来てさまざまな音いろを転ばした。陽はうらうらと雲を越えて、朝霧はまだ紫ばんだまま大陸によどんでいた。 ....