転入[語句情報] » 転入

「転入〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

転入の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
したとも言えよう。 家の方へは行先を隠し、また京都では素姓を隠す必要上、陽子は転入証明も配給通帳もわざと持って来なかった。だから、旧円を新円に替えることも、通....
」より 著者:新美南吉
門?」 久助君はわらいだした。「年よりみたいだな」 徳一君の話によると、その転入生のほんとうの名は太郎左衛門というんだが、それではあまり年よりじみていて、太....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
放ち出し、これにてようやく新年らしくなった。先生夫妻は麻布本村町の岡東浩君の宅へ転入されしは今から十日ほど前のこと。その礼などいわれる。 ◯坪内和夫君来賀。いつ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ごうぞう》に必ず三猿を副《そ》える由話すと、氏はそれはヒンズー教のハヌマン崇拝の転入だろうと言われた。当時パリにあった土宜法竜師(現に高野山管長)へ問い合わせた....
離婚について」より 著者:宮本百合子
ていた、というような実例は、まだまだひとにも話せる悲劇の部類であった。 疎開、転入制限、これらも大幅に日本の家庭を破壊した。経済事情の極度の不安定。これも今日....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
的なもの――が意識的なものになるということである。物質的なものが意識の世界にまで転入するということである。――で法律や政治という上部構造は、かの物質的な下部構造....
泉山問題について」より 著者:宮本百合子
いる吉田内閣は新しい選挙をひかえて、いくらかでも人気をとりかえすために食糧問題や転入自由の景品をだしました。「住宅問題の解決や賃金問題の解決はぬきにして」きたる....
お父さん」より 著者:林芙美子
は毎日せわしく暮しております。早く東京へ出てどこかへつとめたいのですが、東京へは転入出来ませんので、当分、近所のお百姓の手伝いをするより仕方がありません。私は百....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
は妻子のことを思いだして、ねむられなかった。彼の妻子は実家へ疎開のまゝ、いまだに転入ができないのである。転入ができたところで、彼の今の給料では生活ができない。彼....
親鸞」より 著者:三木清
れによってこの転換は徹底され純化されたのである。『教行信証』化身土巻における三願転入の自督に続いて正像末の歴史観が叙述されているということは、この歴史観に基づく....
母子像」より 著者:久生十蘭
クール……日本の小学校にあたる学校に六年いて、今年、二十七年の春、学院の中学部に転入してきました。学齢からいえば、三年級に入れるところですが、日本語の教程が足り....
ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
り帰ってくると、ぴたりと泣きやんで、すぐ笑い声だ。 上の男の子は小学校の一年に転入した。学校へゆくようになってから一週間目だった。母親は町へ出て留守だった。そ....