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転出
「転出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
転出の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「薄明」より 著者:太宰治
医であった。 「この女の子のほうは、てんで眼があかないので困ります。田舎のほうに
転出しようかとも考えているのですが、永い汽車旅行のあいだに悪化してしまうといけま....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
〈※酥枳竜口より二舌|出《い》づ、身弦線のごとし〉とあるのは、トラクオトなどより
転出した物か、アリゾナのモキス人、カシュミルの竜種人など、竜蛇の子孫という民族所....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
。一度『ラーマーヤナ』を通読すると支那の『西遊記』の孫悟空はどうもハヌマン伝から
転出したよう思われる。羅摩、軍《いくさ》に勝ちて楞伽を鬼王の弟に与え、ハヌマンを....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
も出していない。全く上に引いた『賢愚因縁経』の瓢箪から駒でなくて麦を出した話から
転出されたので、瓢から出た穀物を国中に施したなども両譚相似いる。さて『金光明最勝....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
一八八二年ベルリン版、バスチアンの『仏教心理学』三六五頁および附図版)。これより
転出したようなは、ブリタニーの天主教寺の縁日に壁に掛けて僧が杖もて絵解《えとき》....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
いうか承認するというか、そうではなく、とにかく次善的なものを可能なだけ積極の面へ
転出しようとする、そういう面からだけ自分の心を見はっていました。そのことで、負け....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
の)うっかりすると、帰って来ようとするとき手紙が来て、姉さんはとりあえず国府津へ
転出しておいたから、などということになりかねませんでした。こんなことの虫の知らせ....
「白塔の歌」より 著者:豊島与志雄
たが、その頃、彼について種々の風説が伝えられていました。近いうちに彼は済南方面へ
転出するという噂もありましたし、また、省政府筋と常に反目しがちで、急激な武断政略....
「選挙殺人事件」より 著者:坂口安吾
つとはおよそムダな骨折じゃないか。だいたいパンパンというものは移動がはげしいし、
転出証明もない者が多く、たいがい選挙権を持たない連中だ。選挙権があったにしても、....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
い控え目になったのです。」 鶴見はいった。「そんなお人柄かい。おれがまだ農家に
転出していた時のことだ。覚えているだろう。しかも夜半だった。おれは小用をしに立っ....
「魔都」より 著者:久生十蘭
ず本」を抜け出したと考える他はないんだが、われわれ六人のうちでロード・スタアを運
転出来るのは、わたしと岩井の旦那と印東の旦那の三人。するてえと、これはどういうこ....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
ってもやまないので監視しているうちに、トラックの兵隊が、東京近県の各部隊が東京へ
転出する輸送準備の一部だというようなことをいっているのを聞きこんだ。さっそくO司....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
事山田金次氏たちのほか巡査二人……木下部長は警部補に昇進して愛野警察の捜査主任に
転出し、佐藤刑事は県下|矢筈町に出張中、山田刑事は病気のため欠勤中とのこと。 ....
「原子爆弾雑話」より 著者:中谷宇吉郎
人となって、一通りの器械をととのえるべくその調査にかかったら、間もなくその所長が
転出されることになった。一方国際的には、支那事変が漸く本格的な貌《かお》を現《あ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
め、いわゆる情報会議が行なわれた。当時の軍司令官は村岡中将で、河本大佐はその直前
転出し、板垣征四郎大佐が着任したばかりであった。奉天の秦少将、吉林の林大八大佐ら....