転居[語句情報] » 転居

「転居〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

転居の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
三興味ある論文の著者だと云う事は、知っている人も多いであろう。僕は昨年の冬鎌倉へ転居する、丁度一週間ばかり前に、本間さんと一しょに飯を食いに行って、偶然この話を....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
で買った桐の机を多年使用していました。下宿屋を二、三度持ちあるいたり、三、四度も転居したりしたので、ほとんど完膚なしと云うほどに疵だらけになっていましたが、それ....
御萩と七種粥」より 著者:河上肇
いる青楓氏と、まことにあっけない簡単な別れ方をしたことである。私は早くから同氏に転居の意思あることを話しておいた。そして、或日私は、北京土産に貰った玉版箋を携え....
明治十年前後」より 著者:淡島寒月
った。 ◇ 明治十三、四年の頃、西鶴の古本を得てから、私は湯島に転居し、『都の花』が出ていた頃紅葉君、露伴君に私は西鶴の古本を見せた。 西鶴は....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
たか。」そういって苦笑するのを禁じ得なかった。 渋江抽斎がこの木を愛していた。転居するおりには、いつでも掘り起して持って行き、そこに移しうえた。木はそれでも枯....
一寸怪」より 著者:泉鏡花
するので、何処までも確めてやろうと段々考えてみると、元来この手桶というは、私共が転居して来た時、裏の家主で貸してくれたものだから、もしやと思って、私は早速裏の家....
雪柳」より 著者:泉鏡花
余計にがつがつして、息を切って萩寺の方へ出たでしょうか、真暗三方という形、かねて転居さきを端書で知っていました、曳船通の間淵の家に辿り着いた。ここで一片餉ありつ....
女の膝」より 著者:小山内薫
紫繻子の帯を〆めていたと云うことを聞込んだから、私も尚更、いやな気が起って早々に転居してしまった。その後其家は如何なったか知らないが、兎に角、嫌な家だった。....
私の机」より 著者:岡本綺堂
で買った桐の机を多年使用していました。下宿屋を二、三度持ちあるいたり、三、四度も転居したりしたので、殆ど完膚なしというほどに疵だらけになっていましたが、それが使....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
。 本所を引払って、高等学校の先きの庭の広いので有名な奥井という下宿屋の離れに転居した頃までは緑雨はマダ紳士の格式を落さないで相当な贅をいっていた。丁度|上田....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
初めは仲猿楽町に新居を構えたが、その後|真砂町、皆川町、飯田町、東片町としばしば転居した。皆川町から飯田町時代は児供が二人となった上に細君(先妻)の妹を二人まで....
贋物」より 著者:葛西善蔵
家への紹介を頼む電話をかけてくれたが、 「Sは今晩の汽車で、一家を挙げて、奈良へ転居するんだそうだ、それで取りこんでいるが夕方来てくれ、紹介しようというんだ。…....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
個人的な創作に変貌する。既に音楽と袖を分って文字にのり換えた歌、聴覚から視覚へと転居した歌は、民族の声を大まかに伝えるのでなく、民族の中のある個人の心を伝えるよ....
ある日の午後」より 著者:小川未明
しかし私には無代価で送ってもらっているということが、わざ/\ハガキを本社に出して転居を報ずるのを差し控えさせた。何となればそうするのがあまり厚顔しいように感じら....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
を、昔は「うかれびと」と云っております。一定の居所を占めずして、水草を逐うて常に転居している者がすなわち浮かれ人であります。またその浮かれ人の女の事を「うかれめ....