転戦[語句情報] »
転戦
「転戦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
転戦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
れた。 成田頼母を斬った六人の同志のうち、小泉主膳は長州の藩兵に加わって北越に
転戦していたが、長岡城の攻囲戦で倒れた。幸田八五郎は、薩の大山格之助の知遇を得て....
「田原坂合戦」より 著者:菊池寛
き終って、筆を投じた隆盛が腹を切るまで、人吉、豊後口、宮崎、延岡、可愛嶽と激烈な
転戦はあったが、田原坂の激戦は、西南戦争の最初にして、しかも最後の勝敗を決したも....
「李陵」より 著者:中島敦
卒を率いて深く敵地に入り、匈奴《きょうど》数万の師を奔命《ほんめい》に疲れしめ、
転戦千里、矢尽き道|窮《きわ》まるに至るもなお全軍|空弩《くうど》を張り、白刃《....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
でありまして、極端な漢学崇拝者でありましたが、御維新の際、彰義隊に加わって各地に
転戦した事があります。その後一人息子の小生と共に、前記原籍地に隠遁致しまして、書....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
は私の五歳の時だから、私にとっては歴史と現実のさかい目にすぎない。しごくぼうっに
転戦して、何人となく「ろすけ」を生捕りにしたような顔をする。その顔を、ヴァンテカ....
「ジャングル頭」より 著者:豊島与志雄
いたわりつつ、二人で仲よく働いている。彼は戦争中、召集されて前線に赴いた。各地に
転戦して、敵前上陸をすること十三回に及んだ。最後にはサイパンに廻され、所謂サイパ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
に編成されたのはようやく一七九四年のことだったのである。さてポンメルシーは各地に
転戦し、スピレス、ウォルムス、ノイスタット、ツルクハイム、アルゼー、マイヤンスな....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
(一七三二―一七九九)は当時アメリカ軍の総指揮官であって、独立戦争開戦以来各地に
転戦していた。 対質訊問 相手方のために召喚されて調べられる証人に対して反問す....
「生きている戦死者」より 著者:牧逸馬
見送った。一年半経って、戦争は酣である。 ベラ・キスの属する聯隊は、セルビアに
転戦している。ダニュウブ沿岸セメンドリアの戦いの後、同地の陣営から出したキスの手....
「かもじの美術家」より 著者:神西清
※ こう書いてあるのです、―― 『二世を誓ったわがリューバよ! ぼくは方々
転戦して陛下に御奉公し、一再ならずわが血を流した。おかげで将校に昇進し、立派な肩....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
素足に一個所繃帯し、他にも一、二ヶ所血のにじんでいる薄手を負うている。既に所々に
転戦して生き延びて来た男の面魂である。明るいノンキな表情をしている。分捕ってでも....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
素足に一個所繃帯し、他にも一二ヵ所血のにじんでいる薄手を負うている。すでに所々に
転戦して生き延びて来た男の面魂である。明るいノンキな表情をしている。分捕ってでも....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
たのも、若き日の活躍ぶりを示すに十分であろう。私は千葉県、新潟県、秋田県と各地を
転戦した。 そのうち大正十四年、普選が成立した。この普選の実施は労働運動を政治....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
初旬。――秀吉は新城にくつろく遑もなく、またすぐ軍をすすめて、因幡、伯耆の国境に
転戦した。飽くまでも積極的な秀吉の日々夜々であった。秀吉の遑なき活動ぶりと頭脳と....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
その首領とあるものは、立派に大名ともいうべき勢力を有し、盛んな兵力を持して各地に
転戦し、大和武士として横行闊歩していたものであった。徳川時代に至っても、彼らの亜....