転送[語句情報] »
転送
「転送〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
転送の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
帰っていると思っているんだろう。時々国の僕へ宛てたあいつの手紙が、こっちの下宿へ
転送されて来るからね。」
大井はこう云って、自《みずか》ら嘲るように微笑しなが....
「放浪」より 著者:織田作之助
日、我慢が出来ずに、到頭禁を犯したところを見つけられ、懲罰のため、仙台の刑務所に
転送されることになった。 護送の途中、汽車で大阪駅を通った。編笠の中から車窓を....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
てしもた。そこからまた一千メートル程のとこに第○師団第二野戦病院があって、そこへ
転送され、二十四日には長嶺子定立病院にあった。その間に僕の左の腕が無うなっとった....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
で来ることになっていました。そこには僕の友人がいるからです。そしてカーニュの方へ
転送してくれるのでした。 二月のある日日本からの手紙を受け取ったので開いてみる....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
出して置く方が安全だ。僕は毎日日本めし食いに行くし、又旅行でもしたら、その先きへ
転送してくれる事になっている。 日本人クラブの宛名は、 23 Rue Web....
「追想」より 著者:宮本百合子
かな時を過したいと思ったのである。行って、一週間も経ったかと思う頃、K町の家から
転送された沢山の書簡に混って、一つ、私には判らない葉書が来た。 差出人は、同級....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
たきり帰って来ないのか? 何と、船乗りへ届かない手紙の不気味さ! |暗い海底へは
転送のしようもあるまい。 が、港の酒場はすべての不可能を信じてる。じっさい、七....
「日記・書簡」より 著者:宮本百合子
虚心とによって書かれなければならないのだ。 四月二十八日 今日、福井の方から
転送されて来た国男の手紙を見る。 仮令《たとい》感傷的だと云う点で非難はされる....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
だろうと思いましたが。あたりまえに紙を切ったのにちゃんとした所をかいて、左記へ御
転送下さいと、貼りつければいいのです、そのままの上から。池袋から来て仲町で上野ゆ....
「巷談師」より 著者:坂口安吾
、この謎をとくことができた。このハガキは文藝春秋新社気付でいったん東京へ送られ、
転送されて、おそくついたから、謎の発見がおくれたのである。 貴殿の「野坂中尉と....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
もう空家になっており、閉された戸に一枚の半紙が貼りつけてあって、それには郵便物の
転送先の学校名が記されていたのだった。 「どうしたんだろう。」 二人は、その半....
「肌色の月」より 著者:久生十蘭
て来ない。それで車掌に、これは東洋放送の宇野久美子のスーツ・ケースだから、東京へ
転送してくださいと頼んだというのです」 「開けてみたまえ」 木村はジッパーをひ....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
はなかったと記憶する。二十九年から三十年頃私の手許に受取った句は私から子規居士に
転送したり、そうでなければ当時私の受持って居った『国民新聞』の俳句欄に載せたりな....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
なり。浮世絵はその年英国より Havre《アーブル》港を経て仏蘭西《フランス》に
転送せらるるや当時|巴里《パリー》にありし画家 Stevens《スチヴンス》, ....
「放浪」より 著者:織田作之助
日、我慢が出来ずに、到頭禁を犯したところを見つけられ、懲罰のため、仙台の刑務所へ
転送されることになった。 護送の途中、汽車で大阪駅を通った。編笠の中から車窓の....