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軽傷
「軽傷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
軽傷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「酒中日記」より 著者:国木田独歩
《ろうか》の欄《てすり》が倒れて四五十人の児童庭に顛落《てんらく》し重傷者二名、
軽傷者三十名との珍事の報道である。 「大変ですね。どうしたと言うんでしょう?」 ....
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
たなんて言うまいね。 次に、あの無数の軽い擦過傷が明かに格闘に依って与えられた
軽傷である事は、まさしく疑う余地がない。しからば格闘は、従って犯行は、どこで行わ....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
訪|法性の甲を田に落したのを拾い上げた。勝頼、惣蔵を扇で煽いで労らい、伝右衛門の
軽傷を負ったのに自ら薬をつけてやった。黒瀬から小松ヶ瀬を渉り、菅沼|刑部貞吉の武....
「パルチザン・ウォルコフ」より 著者:黒島伝治
ましょう。と、ね。」 「はい。――若し、我軍の損傷は? ときかれましたら、三人の
軽傷があったばかりであります。その中、一人は、非常に勇敢に闘った優秀な将校であり....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
や看護卒は一人もいず、患者の家族だけだった。患者も附添人も木枕で昼寝をしていた。
軽傷の美青年がいた。二人の少女が彼をいたわり、共に左右から彼の枕に枕しておった。....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
」 相「誰に剣難がございますと」 良「孝助殿はどうも遁れ難い剣難じゃ、なに軽くて
軽傷、それで済めば宜しいが、何うも深傷じゃろう、間が悪いと斬り殺されるという訳じ....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
った。その隙間から毬のように、ポンと飛び出した武士がある。小一郎だ、岩を背負い、
軽傷《うすで》も負わぬか、たじろぎもせず、刀を付けて構え込んだ。 「野郎ども!」....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
、それを聞きました」 「望月大尉は健在か」 「はい、大尉も、電信員の川上少年も、
軽傷を負っているだけで、まず大丈夫です。児玉法学士は大元気です。彼は緑鬼どもと強....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
どうしたい?』 『へっへ、ゆうべの勝負か――とうとう七|志の負けさ。』 『わりに
軽傷で済んだね。』 なんかと昨夜の歌留多を追憶したりすること日本におなじ――そ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
リストフからなぐり倒された下士。人々はその三人を、炉のそばに横たえておいた。最も
軽傷な下士が眼を見開いた。取り巻いてのぞき込んでる百姓らを、憎悪《ぞうお》のこも....
「裏切り」より 著者:坂口安吾
して、自動車もひッくり返ったらしいのです。幸い死人はありませんでしたが、セラダは
軽傷、八千代サンはやや重傷、ガラスでケガをしたらしいと想像されました。 日野は....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
死者(検視済ノモノ) 七三、八八四名 行方不明 一、八八七名 重
軽傷者 七六、七九六名 とありました。 また、天主堂の廃墟の建札に....
「大阪の憂鬱」より 著者:織田作之助
業者の一斉取締りを断行、折柄の雑沓の中で樫棒、煉瓦が入れ交つての大乱闘が行はれ重
軽傷者数名を出した。負傷者は直ちに北区大同病院にかつぎ込み加療中。 (目撃者の話....
「恐ろしき贈物」より 著者:小酒井不木
。 対座していたウォーカーの友だちは、不思議にも災難を免れた。彼女はただ頭部に
軽傷を負っただけで一時は腰を抜かさんばかりに驚いて、ぼんやりしていたが、やがて気....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
れにしても、お杉は何うしたろう。岩石に骨を砕かれて即座に命を隕したか、或は案外の
軽傷で無事に生きているか、先ず其安否を確めねばならぬ。いかに悪人にもせよ、此のま....