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「軽度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

軽度の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
「それは、死体の左腕が内側に湾曲っていたからだよ。歩けるところを見ると、かなり軽度なもので、おそらく発病が眩暈を起した程度だったろうが、ラザレフの左半身は中風....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
のような深い夢中遊行状態、もしくは極端な二重人格の実例は、普通人によくあらわれる軽度の二重人格的夢遊……すなわち『ネゴト』とか『ネトボケ』とかいう程度のものとは....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
だ(パスカルを見よ)。三木にはパスカルのような一種の暗さがある。三木に於ては夫が軽度の躁欝症とさえなって現われる。三木のゲミュートは教育的本質のものだとさえ云え....
花ふぶき」より 著者:豊島与志雄
年の男がいて、その知人に脳病院の医者がある。千代の様子を話してみたところが、その軽度のものなら、全快はしないまでも、いくらかよくなるかも知れないから、二三ヶ月預....
小さな山羊の記録」より 著者:坂口安吾
きなくなったのである。 然し、これを明確に自覚したのは去年の八月であるが、やゝ軽度の症状としては、去年の一月頃から、すでにそうであったかも知れない。 去年の....
陳情書」より 著者:西尾正
境地は嘗《かつ》て経験した事無く、只幾分か頭脳が茫乎《ぼんやり》して来まして所謂軽度の意識|溷沌《こんとん》に陥り追想力が失われる様で有ります。従って酔中の行動....
岩田夫人の死を悼む」より 著者:岸田国士
れ以外の何人の罪とも考えられぬ瞬間が、度々彼を見舞うのである。 静子夫人には、軽度の心臓弁膜症の徴候があり、その症状の極めて稀なケースとして、遂に彼女の生命を....
魔都」より 著者:久生十蘭
、その上少し猫背で、靴型は一二・〇〇、プリンストン型、米国エディス会社製。左足に軽度の跛行癖があります。職業は警察官か海軍軍人、警察官ならば警部以上の身分。海軍....
新西遊記」より 著者:久生十蘭
気をしたのはそのときがはじめてだった。熱が高く、汗を流し、発作的に咳きこむたびに軽度の痙攣があった。感冒をこじらせ、気管支炎喘息をおこしかけているくらいのところ....
恐怖の季節」より 著者:三好十郎
、立ちあがって帰ってしまったり、それきり二度と行かなくなったりはしない。いつでも軽度の拷問にかけられているような、同時に軽度の快感にくすぐられているようなウット....
長崎の鐘」より 著者:永井隆
ていった。第三日目ごろから消化器障害があらわれ、多くは一週間後くらいに死亡した。軽度の者では下痢が長くみられた。第二週に出血をみた者があらわれた。これは血液障害....