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「軽業〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

軽業の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
仙人」より 著者:芥川竜之介
のない部屋の中を、寒そうにおずおず歩いたり、履《くつ》の先から膝の上へ、あぶない軽業《かるわざ》をして這い上りながら、南豆玉《なんきんだま》のような黒い眼で、じ....
片信」より 著者:有島武郎
うものを見いだすことができない。僕自身を離れたところに何事かを成就しうると考える軽業のような仕事はできない。僕の従来の経験から割り出されたこの人生哲学がどこまで....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
る野師らは、磧も狭しと見世物小屋を掛け聯《つら》ねて、猿芝居《さるしばい》、娘|軽業《かるわざ》、山雀《やまがら》の芸当、剣の刃渡り、活《い》き人形、名所の覗《....
クララの出家」より 著者:有島武郎
及び基督の御弟子の頭なる法皇の御許によって、末世の罪人、神の召によって人を喜ばす軽業師なるフランシスが善良なアッシジの市民に告げる。フランシスは今日教友のレオに....
聖書」より 著者:生田春月
。象徴詩なんて、要するに空虚な詩工には持って来いの隠れ場で、彼等はその中で文字の軽業をやってるだけです」 僕は口がだるくなって止めにした。Kさんは時々「ふむ、....
深夜の市長」より 著者:海野十三
許で老人の抑えつけるような声がした。「こっちへやって来たが心配するな。お前さん、軽業が出来るかい。両手と両足とで、この両側の壁を踏んまえて、穴蔵の天井に身体を隠....
階段」より 著者:海野十三
と突っ立っている僕の側を、何処に居たのかミチ子が脱兎の如く飛び出して、螺旋階段を軽業のように飛び上って行ったが、呀ッという間にまた上から飛び降りて来たのであるが....
蠅男」より 著者:海野十三
う推理を立てたのです」 「な、な、なるほど、なるほど、さよか。特殊も特殊、まるで軽業のような推理だすな」 「全くそのとおりです。運よく、特殊事情をうまく捉えただ....
地球盗難」より 著者:海野十三
まったが、爆弾投下術のこの見事なことはどうだネ、君。イヤあまり見事過ぎて、こんな軽業をやらにゃならぬとはちと弱ったが……いいかネ、君。いま人間が一人、溺れ死ぬか....
春昼」より 著者:泉鏡花
もする、拝みもする、信心もするんですもの。 的がなくって弓の修業が出来ますか。軽業、手品だって学ばねばならんのです。 偶像は要らないと言う人に、そんなら、恋....
少年探偵長」より 著者:海野十三
でた。そして、二本の腕は、しばらく花瓶のふちを握ってモガモガしていたが、やがて、軽業師のように、ヒョイと花瓶のふちへ這いのぼったのは、ああ、なんということだ! ....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
した。眼瞼をしばたたいて涙を払ったとき、彼は赤い焔が家々の軒先をつたって、まるで軽業のようにツツーと走ってゆくのを見た。とうとうこの露地にも火がついたのだ。 ....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
これもその翌年からはやめて、全く静養することにした。暇に、紙細工をしたり、曲馬、軽業、芝居、または動物園などに行った。細君はもはや王立協会には住めなくなって、動....
親ごころ」より 著者:秋田滋
、撫でたり擦ったりしていた。 その子供が五つになった時のことである。旅まわりの軽業師の一座がこの村へ流れて来て、役場のまえの空地に小屋をかけた。 軽業師の一....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
大阪へ行き、久振りに文楽を見物した。けれども今日の文楽は僕の昔みた人形芝居よりも軽業じみたけれんを使っていない。吉田国五郎の人形芝居は例えば清玄の庵室などでも、....