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「軽羅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

軽羅の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
た。その中には、歯車や電池がぎっしり詰《つ》まっているかと思いの外《ほか》、身に軽羅《けいら》をつけた若い女の死体があった。とり出してみると、それは劉《りゅう》....
旅日記から」より 著者:寺田寅彦
ーションをやる。一等室のほうからも燕尾服の連中がだんだんにやってくる。女も美しい軽羅を着てベンチへ居並ぶ。デッキへは蝋かなにかの粉がふりまかれる。楽隊も出て来て....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
眼の前に描き出された。 ……場内に数十頭の裸馬が整列する……。 ……その間に軽羅を纏うた数十名の美人が立ち交って、愉快な音楽に合わせて一斉に舞踏を初める……....
十二支考」より 著者:南方熊楠
たは嬌女神アフロジテーが海より現じた処で、その髪より搾《しぼ》り落す水滴が銀色の軽羅《けいら》様にその体に掛かる。実に何とも言われぬ妙作だった。コスのアスクレー....
C先生への手紙」より 著者:宮本百合子
れて居るような形でございます。其の古い楓が緑を投げる街路樹の下を、私共は透き通る軽羅《うすもの》に包まれて、小鳥のように囀りながら歩み去る女を見る事が出来ます。....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
クてえのは、只今それお話の、お白様《しらさま》の口からお出ましになって、願わくは軽羅《けいら》となって細腰《さいよう》につかん、とおいでなさるあの一件なんでげす....
一世お鯉」より 著者:長谷川時雨
ふすま》は取りはらわれて、それぞれのところに御簾《みす》や几帳《きちょう》めいた軽羅《うすもの》が垂《た》らしてあるばかりで、日常《つね》の居間《いま》まで、広....
日蔭の街」より 著者:松本泰
。妖艶な臙脂《べに》色の夜会服を纏ったスペイン人らしい若い女や、朱鷺《とき》色の軽羅《うすもの》をしなやかに肩にかけている娘、その他黄紅紫白とりどりに目の覚める....