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「軽装〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

軽装の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恩を返す話」より 著者:菊池寛
らの戦いでかなり疲れていて、鎧《よろい》の重さが、ひしひしと応えるのに、その男は軽装しているために、溌剌たる動作をなした。おまけに、太刀を打ち合うごとに、その男....
恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
ぬと思い返して、その夜は樋田駅の宿に焦慮の一夜を明かすと、翌日は早く起き出でて、軽装して樋田の刳貫へと向った。 刳貫の入口に着いた時、彼はそこに、石の砕片《か....
爬虫館事件」より 著者:海野十三
頃、園長をひそかに人気のない此の室に誘い、毒物で殺したんです。そこで直ちに園長の軽装を剥いで裸体とし、着衣などは、あの大鞄に入れ其の夕方、何喰わぬ顔で園外に搬び....
単独行」より 著者:加藤文太郎
時半|燕小屋着、途中女学生の一隊多数下山するに逢う。サイダーを飲み高い金を払う。軽装(ルックザックを置き)にて燕頂上へ五時着、三角点にて万歳三唱せり。途中立山連....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
うになった。 間もなく桜が咲き出した。そうして帰雁の頃となった。 或日宗春は軽装し、愛妾お半の方を連れ、他に二三人の供を従え、東照宮へ出かけて行った。彼には....
ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
だ。いつの間にか服がかわっていた。探検家がアフリカの猛獣狩にいくような半パンツの軽装になっている。頭の上には、四角い大学帽のかわりに、白いヘルメット帽がのってい....
暗号音盤事件」より 著者:海野十三
うという魂胆だったということである。 さて、その翌朝とはなった。 私たちは、軽装して、宿を出た。物好きに城塞見物をやって楽しもうという腹に見せかけ、ホテルの....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
のいでたちか、あるいはガラス、セルロイドの如く煙の如く淡く、あるいは透明半透明の軽装な奴が多いようである、私なども半透明の人間かも知れない、私の他にも幽霊、人魂....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
の美人は、顔の造作さえも気にしてはいられません。 まず第一に元気で強く、健康で軽装であらねばなりません。 しかも目まぐるしい都会の速度と人情の中を泳ぐにはよ....
伯林の落葉」より 著者:岡本かの子
い気配と共に彼の足踏みを適当に受け止めた。 森へはいって彼が一番先に遇ったのは軽装した親子の三人連れだった。男の子と女の子だけは彼にはっきり認識出来た。だが親....
銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
、今日身の上にめぐって来たまでさ。泣くな泣くな何を泣きゃあがる」 翌日弓之助は軽装をして、三浦三崎へ出かけて行った。千五百石の安祥旗本、白旗小左衛門の次男であ....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
鳴るがごとく、時々、ぐわッぐわッと自己の存在と生活を叫んでいる。 この時しも、軽装した助手は、人の輪の前をぐるりぐるりと柄杓を上下に振って廻った。 「拳銃を…....
大力物語」より 著者:菊池寛
すると、何かの手違いで、供の者が一人もいない。仕方なく衛門の陣を出ようとすると、軽装した男が一人寄って来て(お供がいないのですか。私が負って差しあげましょう)と....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
る堅塁は 金鉄のような男児の胸だ。 人に侵されずに生きていようと思うなら、 早く軽装して戦場に出ろ。 女は娘子軍になるが好い。 小さい子までが皆勇士になるが好い....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
、明るい明るい。」 全く、通りは広いし、電燈飾は華美だし、雑踏する群集も真夏の軽装だし、一々にそれらが鮮新な発光体となって遊泳して、両側のショウウィンドウの中....