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軽躁
「軽躁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
軽躁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
うしょう》な、正直な、武士的な元気を鼓吹《こすい》すると同時に、野卑《やひ》な、
軽躁《けいそう》な、暴慢《ぼうまん》な悪風を掃蕩《そうとう》するにあると思います....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
、吾々は之を善いとか悪いとか云うことは出来ないだろう。生活認識の欠乏、生活意識の
軽躁さは、無論決して好いことではないだろうが、併しそのおかげで青年が自分の人間の....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
うに複雑なひねくれた頭のものがどうして彼女に対してこんなに純になれるのであろう。
軽躁なものがどうしてかくまで誠実になれるのであろう。私はそれが不思議でもあり、ま....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
群衆という個々の現象を指すことに始まるのであって、群衆がその心理と行動とに於て、
軽躁であり原始人に類し付和雷同性に富んでいる等々という事実を、モッブという言葉で....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
ても貴方の家に極って居るから、腹の立つ事も有りましょうが、子供や私に免じて何うぞ
軽躁な事を為ねえようにしてお呉んなせいよ」 茂「はい/\……決して
軽躁は為ない、....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
君は知っているか。人にはおのおのその職業があるのだ。君たちフランス人は、きわめて
軽躁《けいそう》で、スペインやロシアなどの縁遠い不正にたいして、問題の底をよく知....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
面に見え、両膝に手を置き、音の大きな懐中時計は、あたかもかっかと燃えている炉火の
軽躁さとうつろいやすさとに自分の荘重さと寿命の永さとを競わせるかのように、垂片の....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
しねえで母様を大事にする、あんな温順な人はねえと噂をして居りやんすよ、どうかマア
軽躁の心を出さなければ好いと心配して居りやんすから、身体を大事にして時節を待つが....
「書記官」より 著者:川上眉山
りしが、いや私はあんな男と交わろうとは決して思いません。見るから浮薄らしい風の、
軽躁な、徹頭徹尾虫の好かぬ男だ。私は顔を見るのもいやです。せっかく楽しみにしてこ....
「学問の独立」より 著者:福沢諭吉
は、往々その原因を求めずして、ただ現在の事相に驚き、今の少年は不遜《ふそん》なり
軽躁《けいそう》なり、漫《みだり》に政治を談じて身の程を知らざる者なりとて、これ....
「徳育如何」より 著者:福沢諭吉
『徳育如何』緒言 方今、世に教育論者あり。少年子弟の政治論に熱心なるを見て、
軽躁不遜《けいそうふそん》なりと称し、その罪を今の教育法に帰せんと欲するが如し。....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
なし我邦《わがくに》固有の旧文化破壊せられて新文化の基礎遂に成らず一代の人心甚だ
軽躁《けいそう》となりかつ驕傲《きょうごう》無頼《ぶらい》に走りしがためのみ。江....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
に安んじて耐忍、進取の気風なきを憂え、政治社会に立つものは、わが人民の議論つねに
軽躁に走りて遠大の見識なきを憂え、会社事業をとるものは、わが人民の結合力に乏しき....
「政事と教育と分離すべし」より 著者:福沢諭吉
景気ふるわず、あるいは人心|頑冥固陋《がんめいころう》に偏し、また、あるいは活溌
軽躁に流るる等にて、これを見て堪え難きは、医師が患者の劇痛を見てこれを救わんとす....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
薄々聴いた噂では十兵衛も耳朶の一ツや半分|斫り奪られても恨まれぬはず、随分清吉の
軽躁行為もちょいとおかしないい洒落か知れぬ、ハハハ、しかし憫然に我の拳固を大分|....