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輝き渡る
「輝き渡る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
輝き渡るの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文芸の哲学的基礎」より 著者:夏目漱石
これを他の頭上に浴せかけた時、始めて文芸の功果は炳焉《へいえん》として末代までも
輝き渡るのであります。
輝き渡るとは何も作家の名前が伝わるとか、世間からわいわい騒....
「死生」より 著者:幸徳秋水
間、衆生を化度した、釈尊も八十歳までの長い間在世されたればこそ、仏日|爾く広大に
輝き渡るのであろう、孔子も五十にして天命を知り、六十にして耳順がい、七十にして心....
「風に乗って来るコロポックル」より 著者:宮本百合子
を拍って我も人もなく大気の下に謡うとき、イレンカトムよ! 卿の額は何という光りで
輝き渡る事だろう。 彼は、その太陽を謡う。その蒼空を讃美する。 この蒼穹《そ....
「藤の実」より 著者:寺田寅彦
るが、これが一様に黄葉して、それに晴天の強い日光が降り注ぐと、室内までが黄金色に
輝き渡るくらいである。秋が深くなると、その黄葉がいつのまにか落ちてこずえが次第に....
「風船美人」より 著者:渡辺温
は、珍しく日本晴のお天気であった。晴れさえすれば、もう真夏の紺青の空が目にしみて
輝き渡るのである。 軽気球も千秋楽ではあるし、久し振りで、だんだら染の伊達な姿....
「悲しめる心」より 著者:宮本百合子
上にむらがりかかる。 「死」によって浄化された幼児の稚い美くしさはまぼしいほどに
輝き渡る。 只見るさえ黄金色の輝きの許に有るものは美くしいものをまして照されて....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
間ない苛責《かしゃく》だった。なおそれには、消え去った彼女の眼から彼の上へ静かに
輝き渡る神秘な誘惑が、つけ加わっていた。その誘惑と苛責とは、新しい日月と新しい考....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
喜ぶところのものだった。そして二つの光の中で、彼の傾向は、焼き尽す光よりもむしろ
輝き渡る光の方にあった。火事は疑いもなく曙《あけぼの》を作ることができるであろう....
「少年・春」より 著者:竹久夢二
言葉をあやしみながら、母様の膝のうえに抱かれて居た。 空のどこかに、雲のうえの
輝き渡る大きなお宮の中に、金の冠を戴いた神様がいらっしゃることをあなたは知って居....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
る音を耳元に聞きつつ、山という者を始めて見たように全く新たな驚きを以て、遠く近く
輝き渡る大山岳の姿を身じろぎもせず眺めていた私は、間近い竜王岳の頂上をさして驀ら....