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「輪王寺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

輪王寺の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
るらしかった。半七はふと気がついた。この坂の上には黒門がある。妙義の黒門は上野の輪王寺に次ぐ寺格で、いかなる罪人でもこの黒門の内へかけ込めば法衣《ころも》の袖に....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
上野東叡山にたてこもって官軍と戦ったことを聞いたのも、百八十余人の彰義隊の戦士、輪王寺の宮が会津方面への脱走なぞを聞いたのも、やはり名古屋まで行った時であった。....
丹下左膳」より 著者:林不忘
もござろうが、日光|什宝《じゅうほう》のうち、まずその筆頭にあげられるのは、本坊輪王寺に納めある開山上人《かいさんしょうにん》御作《ぎょさく》の、薬師仏《やくし....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
道ひとりだけに過ぎません。 三十四 神尾主膳は、上野へ行って輪王寺の門跡について、覚王院の義観僧都《ぎかんそうず》を訪ねましたけれど、その日....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
川金左衛門邦純であった。 尤《もっと》も老爺《おじい》さんの妻の父親が、上野|輪王寺《りんのうじ》の宮《みや》に何か教えていた××安芸守《あきのかみ》という旗....
花を持てる女」より 著者:堀辰雄
松吉というのが本名である。その父武次郎は、代々|請地《うけじ》に住んでいて、上野輪王寺宮に仕えていた寺侍であったが、維新後は隠居をし、長男|虎間太郎《こまたろう....
善悪両面鼠小僧」より 著者:国枝史郎
お付を連れて上野へお花見においでなさるのである。 この当時の上野山内は一品親王輪王寺宮が、巨然としておいで遊ばしたので神寂びた岡がますます神寂び、春が来れば桜....
魚妖」より 著者:岡本綺堂
をつくような人物でないと、馬琴は保証している。 その話はこうである。 上野の輪王寺宮に仕えている儒者に、鈴木一郎という人があった。名乗は秀実、雅号は有年とい....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
捨蔵さまは、なかなか剃髪する決心がつかなかったが、それから二月ののち、上野の輪王寺へはいった。 それから間もなく水野が失脚し、再び立つことが出来なくなった。....
大岡越前」より 著者:吉川英治
る寺侍の屋敷町のうちの一軒だが、その一軒も、なかなか広い。 すべてが、寛永寺の輪王寺宮に附属し、宮家をかさに、特権をもっている。 日が暮れると、あっちの門に....