輪袈裟[語句情報] » 輪袈裟

「輪袈裟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

輪袈裟の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
るに、頭大にして身小さく、形相怪異にして、後光も無く偏袒もせず。普通の法衣の如く輪袈裟をかけ、結跏趺座して弥勒の印を結びたるが、作者の自像かと思わるる節あり。全....
売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
、――お千さんのだ、振の紅い――羽織を着ていた。昨夜、この露路に入った時は、紫の輪袈裟を雲のごとく尊く絡って、水晶の数珠を提げたのに。―― と、うしろから、拳....
明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
典雅玲瓏《てんがれいろう》として見受けられた。紫の衣に、菊花を金糸に縫いたる緋の輪袈裟《わけさ》、御よそおいのととのうたあでやかさは、その頃美しいものの譬《たと....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ご》に髯《ひげ》を生やし、黒木綿を着て、小脇差を一本さし、首に輪宝《りんぽう》の輪袈裟《わげさ》をかけ、右の手に小さな錫杖《しゃくじょう》、左には法螺《ほら》の....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
て、いよいよ食膳につくという時になると、法師が『御免なさい』といって袈裟を脱いで輪袈裟に更《か》える。そこでわれわれもそれに対して帯びていた小刀を脱して座側へ置....
山の秋」より 著者:高村光太郎
入れると明るいうちに大きな立派な仏壇の前で読経にかかる。農家の人たちもそれぞれに輪袈裟のようなものを首にかけて揃ってそれに和する。読経がすむと、かねて備えのお膳....
一世お鯉」より 著者:長谷川時雨
した威《おど》しでは駄目だと炯眼《けいがん》な女将は見てとった。 ある日女将は輪袈裟《わげさ》をかけ、手に数珠《じゅず》をかけて訪《たず》ねて来た。切髪となっ....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ローマ宗、ギリシア宗の僧侶および国教宗の僧侶は一種の服制ありて、五条袈裟、七条、輪袈裟、白衣、黒衣等、大いにわが仏教宗にて今日用うるところのものに似たり。外出の....