辞去[語句情報] »
辞去
「辞去〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
辞去の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「慈悲」より 著者:岡本かの子
楽に暮らさせ様と心掛けました。それにもかかわらず老爺のヴァイオリン弾きはしきりに
辞去したがる。するとなおさら主人は引きとめる。ほとんど強制的にひきとめる。 あ....
「特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
してみるから」 余は、来た甲斐があったと悦び、審査官の後姿を拝みながら、そこを
辞去した。 ×月×日 雪やむ。 意見書を提出せり。 4 ×月×....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
か。傷も案外急所を外れたことだし、総監もウツラウツラと睡りかけたので、僕は病室を
辞去することにした。すると睡っていたとばかり思った黒河内氏は、パッと眼を見開いて....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
捉われました。僕等の受信が終ったのを見届けると将校達は二人の兵士を残して僕の室を
辞去しました。その二人の兵士は直ぐ様、僕の下宿の門に歩哨に立ちました。 翌日早....
「赤外線男」より 著者:海野十三
に見当のつかないことだった。話はそれまでとなって、白丘ダリアと伯父とは、警視庁を
辞去した、というのであった。 「一体その伯父さんというのは、何という方なのかネ」....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
まえにもいったとおり、ヘクザ館は人里離れた山岳地帯にあるのだから、こうなっては、
辞去することもできないのである。一行は途方にくれた面持ちをしていると、親切な老院....
「奇賊は支払う」より 著者:海野十三
繭子夫人の解放はすなわち事件の解決である――と、探偵は考えた。それで彼は苅谷氏に
辞去の言葉を述べた。 「あ、待って下さい。うちの家内は今何処にいるのでしょう。家....
「毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
めよ” なるほど、そうだったか。肝腎の毒瓦斯発明院長の燻精が、金博士のところを
辞去するとき、瓦斯通路を歩かされ、すっかり瓦斯患者とされてしまったのを、当人はも....
「雷」より 著者:海野十三
って来て、下へ松吉が訪ねて来たという知らせだ。幸い雨は上ったことだし、北鳴四郎は
辞去を決して、二階を下りていった。老人夫婦は残念そうに、その後について、送ってき....
「東京要塞」より 著者:海野十三
乗る半纏着の男は、ようやくのことで五郎造の薦めを応諾した。そしてシンプソン病院を
辞去したのであるが、彼は寒夜の星を仰ぎながら、誰にいうともなく、次のようなことを....
「流線間諜」より 著者:海野十三
はずいぶん永く待たされた。既に食事を配給せられること二度、もう我慢がならぬから、
辞去しようと思ったけれど、牧山大佐の言葉を信用して、もう少し待とうと頑張りつづけ....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
ブの火と博士の弁舌にすっかり汗をかいてしまった儀作は、阿呆のような恰好で古谷邸を
辞去した。さて、あの博士に対抗して口のきけるのは、例の『荒蕪地』の払下げについて....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
綸を持っているかを誇示したのであった。 やがて男爵はKといっしょに農会長の宅を
辞去した。
辞去するまでには、男爵は農会長をして翌日、画家小川芋銭氏を紹介させ、そ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
楽に暮させようと心掛けました。それにもかかわらず老爺のヴァイオリン弾きはしきりに
辞去したがる。するとなおさら主人は引きとめる。ほとんど強制的にひきとめる。 あ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
がお困りであろうと、国防上必要最少限度のことは断々固として要求する」旨お答えして
辞去した。 私のこういう態度主張を、世の中には一種の駆引のように考える向きもあ....