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辞退
「辞退〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
辞退の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
の面倒を見てやった尋常四年生の長男の姉だったろうではございませんか。勿論私は一応
辞退しました。第一教員の私と資産家のN家とでは格段に身分も違いますし、家庭教師と....
「路上」より 著者:芥川竜之介
て下さいませんか。」
俊助は当惑《とうわく》そうな顔をして、何度も平《ひら》に
辞退しようとした。が、藤沢はやはり愛想よく笑いながら、「御迷惑でもどうか」を繰返....
「竜」より 著者:芥川竜之介
す――そればかりでも、私の身にとりまして、どのくらい恐多いかわかりません。が、御
辞退申しましては反《かえ》って御意《ぎょい》に逆《さから》う道理でございますから....
「星座」より 著者:有島武郎
ればいけない人間です。ですから星野君はこの手紙のようなことを言っていますが、僕は
辞退したいと思います。どうか悪《あ》しからず」
とできるだけ言葉少なに思いきっ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
としたが、先生はともかく、そこまで送り出そうとした夫人を、平に、と推着けるように
辞退して来たものを、ここで躊躇している内に、座を立たれては恐多い、と心を引立てた....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
を顧みなくなった。フォルテブラッチョ家との婚約を父が承諾した時でも、クララは一応
辞退しただけで、跡は成行きにまかせていた。彼女の心はそんな事には止ってはいなかっ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
家と共同研究を続行しながら次第にこの基礎を固めていった。ギーセン大学からの招聘を
辞退して一八九一年故国スウェーデンに帰り、ストックホルム工科大学の講師となり、後....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
れを、その記念にお持ちなさいまし。 図書 存じも寄らぬ御たまもの、姫君に向い、御
辞退はかえって失礼。余り尊い、天晴な御兜。 夫人 金銀は堆けれど、そんなにいい細....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
ところで、媽々衆のことづてですがな。せつかく御酒を一つと申されたものを、やけな御
辞退で、何だかね、南蛮秘法の痲痺薬……あの、それ、何とか伝三熊の膏薬とか言う三題....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
指導役のお爺さんから伝えられた時に私はびっくりして了いました。私は真紅になって御
辞退しました。―― 『お爺さま、それは飛んでもないことでございます。私などはまだ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
開催された時には、化学部の部長をした。その後、会長になれといわれたこともあるが、
辞退した。一八五一年イプスウイッチの会でチンダルに逢った。 晩年には灯台の調査....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
それは俺のだ。俺によこせ。 沢本 ガランスがなけりゃ、俺だって食えそうなものを
辞退するわけじゃないぞ。ドモ又いいかげんをいうな。これは俺んだ。 瀬古 そうが....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
借をしておりましたし、まだ二ばかり据えてありました陶器ものの床几を進めると、悪く
辞退もしないで静に腰をかけたんですが、もみじの中にその姿で、いかにも品が佳い。こ....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
らへ行かしった。 点火頃に帰って来て、作、喜べと大枚三両。これはこれはと心から
辞退をしたけれども、いや先方様でも大喜び、実は鏡についてその話のあったのは、御維....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
勝ったという感じがした。 その後、昭和十七年の翼賛選挙には立候補したが、直ちに
辞退した。またその年、東京市会議員の改選に立候補したが、弾圧が激しく落選した。つ....