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辣
「辣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
辣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「父」より 著者:芥川竜之介
うな、おとなしい生徒は、自分たちの中に一人もいない。中でも能勢の形容が、一番｜辛
辣《しんらつ》で、かつ一番｜諧謔《かいぎゃく》に富んでいた。
「能勢《のせ》、能....
「葱」より 著者:芥川竜之介
かいよう》される事になったのであろうか。さもなければお松さんのいじめ方が一層｜悪
辣《あくらつ》になったのであろうか。あるいはまたさもなければ齲歯《むしば》でも痛....
「路上」より 著者:芥川竜之介
振っていたと云う事が、滑稽なくらい矛盾《むじゅん》な感を与えるものだった。あの悪
辣《あくらつ》な人間を以て自他共に許している大井篤夫が、どうしてあんな芝居じみた....
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
れに比して、予の蔵本では内容が遥に多い。巴※※自身の目撃した悪魔の記事が、あの辛
辣《しんらつ》な弁難攻撃の間に態々《わざわざ》引証されてあるからである。この記事....
「少年」より 著者:芥川竜之介
ょくもつ》の色彩――※脯《からすみ》だの焼海苔《やきのり》だの酢蠣《すがき》だの
辣薑《らっきょう》だのの色彩を愛している。もっとも当時愛したのはそれほど品《ひん....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
、急に噛《か》みつきそうな権幕《けんまく》を見せた。そうして酒臭い相手の顔へ、悪
辣《あくらつ》な返答を抛《ほう》りつけた。
「莫迦野郎《ばかやろう》！ おれたち....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ように考えるからである。――
一 無言に終始した益軒の侮蔑《ぶべつ》は如何に辛
辣《しんらつ》を極めていたか！
二 書生の恥じるのを欣《よろこ》んだ同船の客の....
「或る女」より 著者:有島武郎
事務長と木村とを目の前に置いて、何も知らない木村を、事務長が一流のきびきびした悪
辣《あくらつ》な手で思うさま翻弄《ほんろう》して見せるのをながめて楽しむのが一種....
「星座」より 著者:有島武郎
清逸は上京の相談で家に帰りはしたが、自分の健康が掘りだしたばかりの土塊のような苛
辣《からつ》な北海道の気候に堪えないからとは言いたくなかったので、さらに修業を続....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
を襲ったのである。私は掏賊だ、はじめから敵に対しては、機謀権略、反間苦肉、有ゆる
辣手段を弄して差支えないと信じた。 要はただ、君が家系｜門閥の誇の上に、一部の....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
、筆数ばかり多くて一向要領を得ない宇宙創造論者に対して次のような言葉で、かなり辛
辣なしかも当を得た批評をしている。『私でも、もし上に述べた意見をもっと長たらしく....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
りますが。……菜大根、茄子などは料理に醤油が費え、だという倹約で、葱、韮、大蒜、
辣薤と申す五｜薀の類を、空地中に、植え込んで、塩で弁ずるのでございまして。……も....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
ないのだそうである。それでなければ、とてもこんなに顔のゆがんでいる僕をつかまえて
辣腕をふるえる筈がない。 かえりに区役所前の古道具屋で、青磁の香炉を一つ見つけ....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
洗ってしまえば、正に菊池は立派な苦労人である。その証拠には自分の如く平生好んで悪
辣な弁舌を弄する人間でも、菊池と或問題を論じ合うと、その議論に勝った時でさえ、ど....
「恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
るも、議論は難からずと傲語せしと。思うにスヰフトも親友中には、必恒藤恭の如き、辛
辣なる論客を有せしなるべし。 恒藤は又謹厳の士なり。酒色を好まず、出たらめを云....