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辱知
「辱知〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
辱知の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「田舎教師」より 著者:田山花袋
六十四 一年ほどして、そこに自然石の石碑が建てられた。表には林清三君之墓、下に
辱知有志と刻んであった。荻生さんと郁治とが奔走して建てたので、その醵金者の中には....
「魔都」より 著者:久生十蘭
けて独り泡盛の盃を舐めている、四十五六の痩せた、見るからに険相な人物はすでに各位
辱知の酒月守である。
公園園丁長などは世を忍ぶ仮り姿で、ひと皮剥げば樺太庁警察....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
、顎十郎に手紙を書いて持たせてやった。……千賀春こと人手にかかってあえない最期。
辱知《じょくち》の貴殿に、ちょっとお知らせもうします、といってな」 千太は、む....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
も、実は、心中無念でたまらない。するとここに十一月中旬の吉日《とあるひ》、かねて
辱知の仕立屋の|お針《クウチュリエール》嬢、美術研究所の標本《モデエル》嬢、官文....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
しっ! と追い立てるが一向に動かない。そこでコン吉がつくづくと眺めると、どうやら
辱知《しりあい》の牛である。 「タヌ君、どうもこれはどこかで見た牛だと思うが、心....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
ったとしても、敵城近く乗り込んだりすることはなかったろう。そののち小林一三先生の
辱知を得た時、先生は私に君は落語家でなく、役者になったらどうだ、それならうちの舞....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
兵衛という男の親分がまた滅法えらいもので、もしもちとなり破壊れでもしたら同職の恥
辱知合いの面汚し、汝はそれでも生きて居らりょうかと、とても再び鉄槌も手斧も握るこ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
と声援には、その過大にむしろわたくしは惧れたほどだった。新聞小説を書いて、未知|
辱知の人々から、こんなにも夥しい激励やら感想をうけた例は、今日までの私にはないほ....
「三国志」より 著者:吉川英治
戦をして、可惜、有為の身を意義もなく捨て果てようとは。……さてさて、呆れた愚者。
辱知らず。父の馬騰もあの世で哭いているだろう」 「……ううむ」 「何が、ううむだ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
え、花園院にも出入りして、洒ア洒アと、こう生きながらえていたのである。 「その、
辱知らずが」 と、鎌倉武士にしてからが、彼を、蔑侮の眼で迎え、 「……何を、ま....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
る上にも、唯一の文献といってよく、すでに彼ばかりでなく、伊織もまた、有馬直純に、
辱知を得、従前からすでに、浅からぬ間であったことが窺い得られる。 ――でもなけ....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
に、平家を歌った合作帖を見出した。これは史料にはならないが、晶子女史には、生前、
辱知の御縁もあるので、偲び草にもと、求めておいた。 鉄幹氏の序文も、晶子女史の....