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農事
「農事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
農事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旧主人」より 著者:島崎藤村
毎晩癖のようになりました。吾等《こちとら》の賤《いや》しい生涯《くちすぎ》では、
農事《しごと》が多忙《いそが》しくなると朝も暗いうちに起きて、燈火《あかり》を点....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
活の中に数十万首の歌を詠み、香を薫じ、茶をたてつつ、誠に高い精神生活を営み、且つ
農事その他に驚くべく進歩した科学的研究、改善を行なったのである。この東洋的日本的....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
きた。鰌とりのかんてらが、裏の田圃に毎夜八つ九つ出歩くこの頃、蚕は二眠が起きる、
農事は日を追うて忙しくなる。 お千代が心ある計らいによって、おとよは一日つぶさ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
禄を舎弟に譲り取らしておかば、この先当知行所の女共は元より、領民一統枕を高くして
農事にもいそしめると言うものじゃ。御気持はいかがでござる。屈強な者共二三人えりす....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
へ触れ出された。三月節句の日を期して年を祭り替えること。その日およびその前日は、
農事その他一切の業務を休むこと。こうなると、流言の影響も大きかった。村では時なら....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
った。百姓らはいずれも刈り取った麦に力を得て、柴落し、早苗取りと続いたいそがしい
農事に元気づいた。そこにもここにも田植えのしたくが始まる。大風に、強雨に、天災の....
「嵐」より 著者:島崎藤村
に来てくれるのにあった。森さんは太郎より七八歳ほども年長な友だちで、太郎が四年の
農事見習いから新築の家の工事まで、ほとんどいっさいの世話をしてくれたのもこの人だ....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
を担った一団は、庭の外れ、街道に添って建ててある、大きな納屋の方へ走って行った。
農事がそろそろ忙しくなる季節であった。この家の人々は、おおかた野良へ出て行ったと....
「恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
五十前後の男が牛を牽いて来た。 「牛に乗ってくだせえましよ。」 ここらの百姓が
農事のひまに牛を牽いて来て、旅の人たちに乗れと勧めるのは多年の慣いである。牛に乗....
「馬」より 著者:佐左木俊郎
でながら、一時間でも二時間でも馬の眼を視詰めていた。 * 併し、
農事が忙しくなると、やはり、飼ってある馬を使わずにはいられなかった。雑木山からの....
「学校教育における図書館の利用」より 著者:佐野友三郎
き複数名詞の綴方、固有名詞等を授け 第七学年農業科において農業時報、農業年鑑、
農事報文、農業雑誌の使用法を、文法及び作文科において辞書につき同意語、動詞の変化....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
た。一切を私への愛にかけて学校時代の友達とも追々遠ざかってしまった。僅かに立川の
農事試験場の佐藤澄子さん其の他両三名の親友があったに過ぎなかったのである。それで....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
に離れているので、畑仕事の最中の俄雨に逃げ込むため、また日の短い時分、泊りがけに
農事をするためにこしらえた粗末な建物にすぎない。焼畑というのは、秋に雑木林を伐り....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
原は露士亜に連りて、雲のやどらん山の端もなし 林野茫茫駅路長、麦田繞老、八月典州
農事忙。 (林と野ははるかに続き、駅への道は遠い。麦の畑が家をめぐり村の半ばは黄....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
る。」 赭いガサガサした粗皮の椴松、蝦夷松、たもの木などの丸太で組立てた樺太庁
農事試験場の歓迎門は流石に簡素であった。まことにいい趣味だと思わせた。 私たち....