農閑期[語句情報] » 農閑期

「農閑期〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

農閑期の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
鰊漁場」より 著者:島木健作
ということは、人におしえられるまでもなく源吉も知っていた。三月から、五六月まで、農閑期を利用して鰊場稼ぎをする百姓たちにとっては、その際の前借金が、年末金融の唯....
夜の靴」より 著者:横光利一
動に気をつけているのだが、この婦人は一日中、休む暇もなく動いている。今は収穫前の農閑期だのに、清江はもう冬の準備の漬物に手をかけたり、醤油を作る用意の大豆を大鍋....
安吾武者修業」より 著者:坂口安吾
終るのが三月十七日で、まる二ヵ月の長い寒稽古だが、昔からの定めだという。要するに農閑期でもある。そして重だつ門弟はとにかくとして、一般の里人が剣を習うのはこの期....
」より 著者:佐左木俊郎
うのであった。伝平は仕方なく、そのまま日傭などを続けていたが、十八の歳の早春の、農閑期の間に、彼は突然いなくなってしまった。そしてそのまま半年ばかりは、どこへ行....
競馬」より 著者:犬田卯
いつが疫病やみのように村人の魂へとっついてしまった。 競馬は春秋二季、あたかも農閑期に、いくらかの現なまが――たといそれは租税やなんかのためには不足だったにし....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
物である木炭のごときも四貫俵三十銭、二十五銭になってしまい、かつて儀作の副業……農閑期の馬車挽など、賃銀は下るばかりでなく、どんなに探し廻っても仕事の得られない....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
しも、わしも) と、彼の開墾地には、日々四、五十人ずつ、手空きの者が集まった。農閑期には、何百人も来て、心を協せて、荒地を拓いた。 その結果、去年の秋には、....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
にして還ってござらっしゃるなどと、戯れながらも語り伝える者のあることで、そういう農閑期の副業などの、もとはなかったろうことを考えると、これはむしろ雪国の冬場稼ぎ....