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「辻駕籠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

辻駕籠の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
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半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
降りて来ました。もう四ツ時分だから駕籠を呼ばせようかと云いましたが、そこらへ出て辻駕籠を拾うからと云って、二人は細雨《こさめ》のふる中を出て行きました」 「その....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
うと思った」と、半七も笑った。「実は表へまわって見ると、御大名の御屋敷のお迎いが辻駕籠もめずらしい。奥女中の指には撥胝がある。どうもこれじゃあ芝居にならねえ。お....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
兵衛は自分で浅草へ出張って、馬道の裏長屋に住んでいる駕籠屋の勘次をたずねた。 「辻駕籠屋の勘次さんというのは、この御近所ですかえ」と、七兵衛は路地の入口の荒物屋....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
をたのむと、千吉は慾に目がくらんで引き受けた。かれは日の暮れるのを待って、一挺の辻駕籠を吊らせて、駕籠屋の手前は病人のように取りつくろって、お直をそっと運び出し....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
て、ただ一刀で息が絶えていた。もうどうすることも出来ないので、二人は茂原の死骸を辻駕籠にのせ、夜ふけに麻布の屋敷までそっと運んで行った。悪場所で酔狂の口論、それ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ると、件《くだん》の覆面は人混みに紛れて、見返り柳をくぐり土手へ出て、暫く行くと辻駕籠《つじかご》を呼びました。 それを見ると兵馬も、同じように駕籠を傭おうと....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
杖について、よろよろ、よろよろと濠端道をよろめき歩いて、駕籠屋駕籠屋と通りかかる辻駕籠を呼び留めました」 「…………」 「そこで槍を投げ捨てて、御徒町へ行けと駕....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
前まで来ると、 「駕籠屋」 闇の中から人の声。それに呼ばれて朦朧《もうろう》の辻駕籠《つじかご》が、 「へえ」 と言って振返った。とある家の用水桶の蔭に真黒な....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
しずっしと下へおりて行きました。 まもなく、この家をいくらも離れないところで、辻駕籠《つじかご》を呼ぶ同じ人の姿を見かけます。 七 西洋大....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、ここでからりと心持が変って、廓《くるわ》をあとに大門を飛び出して、景気よい声で辻駕籠を呼びます。 八 その晩、宇津木兵馬は不意に、金助が尋ねて来たという案内....
丹下左膳」より 著者:林不忘
で、刀渦《とうか》にまぎれ、巧妙にお艶の身柄をさらい出した源十郎は、深夜の往来に辻駕籠《つじかご》を拾ってまんまと本所の家へ運びこんだまではよかったが……。 ....
丹下左膳」より 著者:林不忘
燕《つばめ》の豪刀を、一つきりない左腕ににぎった丹下左膳、与吉のさわぎたてるまま辻駕籠に打ち乗って――。 ホイ、駕籠! ホイ! 棒鼻《ぼうはな》におどる提灯....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
あろう! 二人の女の関係はどうなのであろう? お茶の水で主税を助けたあやめは、辻駕籠を雇って主税を乗せて彼の屋敷へまで送ってやった。 でも彼女は心配だったの....
おせん」より 著者:邦枝完二
籠をはずんで、谷中まで突ッ走ってやろう」 大きく頷いた伝吉は、折から通り合せた辻駕籠を呼び止めて、笠森稲荷の境内までだと、酒手をはずんで乗り込んだ。 「急いで....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
、おらッちは因果だな、若え旦那が通ったから御都合まで廉く参りましょうと云うのだ、辻駕籠の悲しさには廉くっても仕事をする方が割だぜ、オーそうだと云う訳だ、え、おい....