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迅速
「迅速〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
迅速の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
のするのは、竹の葉をすべる露であろう。
「生死事大《しょうじじだい》。」
「無常
迅速。」
「生き顔より、死に顔のほうがよいようじゃな。」
「どうやら、前よりも真....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
い伝染病を持っているものが、大勢居ります。殊にそれが、接吻《せっぷん》によって、
迅速に伝染すると云う事実は、私以外にほとんど一人も知っているものはございません。....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
る善悪差別を絶したところにただ生長があるばかりだ。然し私の生長は、お前が思う程|
迅速なものではない。私はお前のように頭だけ大きくしたり、手脚だけ延ばしたりしただ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
大戦では、ドイツのいわゆる電撃作戦がポーランド、ノールウェ―のような弱小国に対し
迅速に決戦戦争を強行し得たことは、もちろん異とするに足りません。しかし仏英軍との....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
痛を忍びつゝ交通の便利の恩恵を謝さねばならんのだ。 ▲加之ならず、電車がイクラ
迅速でも、距離が遠ければ遠いほど時間を要する。逗子から毎日東京へ通った経験のある....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
公子、また袖を取って肩よりして自ら喉に結ぶ、この結びめ、左右一双の毒竜の爪なり。
迅速に一縮す。立直るや否や、剣を抜いて、頭上に翳し、ハタと窓外を睨む。 侍女六人....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
てくんねえ、人に言っちゃ悪いぜとばかり、たちまち暗澹たる夜色は黒い布の中へ、機敏
迅速な姿を隠そうとしたのは昨夜の少年。四辺に人がないから、滝さんといって呼留めて....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
に完全人の典型である。両者を兼ねるものは、その一方のみで進む者より、遥かに進歩が
迅速である。 問『生命は永遠?』 永遠の生命との二つである。われ等はまだ向上の....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
竟人工的に美の理想を実現するにあるので、自然美に対すればその進歩は比較的はるかに
迅速である。芸術美と自然美とにかかわらずすべて美は主観的のもので、けっして客観的....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
作を呈せし家は、その後いずれの日にこれを行うも来たらざるなく、かつ、その来たるや
迅速なり。また曰く、「その盆をして一周せしめよ」と。このとき、盆全く一周す。また....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
認めて投郵したらしいので、(この頃の郵便はこう早くは届かないが、その頃は今よりも
迅速だった。)文面は記憶していないが、その意味は、私のペン・ネエムは知っていても....
「昔尊く」より 著者:上村松園
り、順序が誠に具合よくいきまして気持ちもちいんとしずかに落ちつき、そして具合よく
迅速に、その上気持ちよく仕事が終るわけでございます。 これと申しますのも、或は....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
港す。午後、上陸して散歩を試む。一千二百六十トンの石炭を八時間にて積了せり。その
迅速なること、外人の目を驚かす。 六日、晴れ。暖気ようやく加わり、春天の融和を....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
ることが出来る。その長い尾を曳いて両翼を拡げつつ露の中を翔んで行くさまは、非常に
迅速であるが又もの静けさの極みである。粂吉は近寄って来て、「今のは大丈夫撃てやし....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
し。 一 会戦指揮の要領は、最初より会戦指導の方針を確立し、その方針の下に一挙に
迅速に決戦を行なうと、最初はまずなるべく敵に損害を与えつつ、わが兵力を愛惜し、機....