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近代人
「近代人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
近代人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
し……」とか何とか断《ことわ》っている。按《あん》ずるに無条件の美人を認めるのは
近代人の面目《めんもく》に関《かかわ》るらしい。だから保吉もこのお嬢さんに「しか....
「性急な思想」より 著者:石川啄木
味は、「性急《せっかち》なる」という事に過ぎないとも言える。同じ見方から、「我々
近代人は」というのを「我々性急《せっかち》な者共は」と解した方がその人の言わんと....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
原因である。フランス革命の軍事的意義は職業軍人から国民的軍隊に帰ったことである。
近代人はその愛国の赤誠によってのみ、真に生命を犠牲に供し得るのである。 支那に....
「生の拡充」より 著者:大杉栄
要するにここにある。実行とは生の直接の活動である。そして頭脳の科学的洗練を受けた
近代人の実行は、いわゆる「本気の沙汰でない」実行ではない。前後の思慮のない実行で....
「人造物語」より 著者:海野十三
気が変になりそうになる。――僕は、このようなストーリーの映画を監督して作りあげ、
近代人に一大警告を与えたいと思う。....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
日本の芸術観の狭さがあり、近代の否定があった。小林秀雄が志賀直哉論を書いて、彼の
近代人としての感受性の可能性を志賀直哉の眼の中にノスタルジアしたことは、その限り....
「詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
明治の詩であるためには、日本の古語のもっている民族的な風格が必要だったのである。
近代人の摸索は、古語に観念的な内容を捉えようとしたのである。其が民族文学の主題で....
「高原の太陽」より 著者:岡本かの子
「あはは……お互に換気作用を計画しておつき合いし始めたんですか……あははは……
近代人の科学的批判的意識が友情にまで、そこまで及べば徹底してますね」 「でも兄は....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
られた憂愁の表情に魅力を感ずる。 このような、なげかわしい状態は、多かれ少かれ
近代人特有のものだが、いつまでつづく状態だろうか。 が、さし当って、信吉はこう....
「二葉亭四迷」より 著者:内田魯庵
分子がある、文学ではドウシテモ死身になれない」という。近代思想を十分理解しながら
近代人になり切れない二葉亭の葛藤は必ず爰にも在ったろう。 二葉亭に限らず、総て....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
の代りに横浜出来の輸出向きの美人画を憶出させた。更に繰返すと『其面影』の面白味は
近代人の命の遣取をする苦みの面白味でなくて、渋い意気な俗曲的の面白味であった。 ....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
で漢の天下を復する計を立つるには二葉亭は余りに近代的思想を持ち過ぎていた。シカモ
近代人となるにはまた余りに古風な国士的風懐があり過ぎていた。この鳥にも獣にもドッ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
。こうした実朝の歌の良さを感じ、そしてその如き歌こそ「人間」の歌であると感得した
近代人は、思えば世にも幸の多い民であらねばならぬ。 しかし勿論実朝も、日本国の....
「書を愛して書を持たず」より 著者:小川未明
います。これに後半期を入れて一ヶ年にしたら、夥しき数に上るでありましょう。この点
近代人が、木版、手摺の昔の出版界時代を幼穉に感ずるのも無理がありません。 しか....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
原因である。フランス革命の軍事的意義は職業軍人から国民軍隊に帰った事である。実に
近代人はその愛国の誠意のみが真に生命を犠牲に為し得るのである。 「十八世紀までの....