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「近因〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

近因の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
行人」より 著者:夏目漱石
に横たわる気不味《きまず》さの閃電《せんでん》に過ぎなかった。そうして気不味さの近因についてはついに一言《ひとこと》も口にしなかった。それを聞くと、彼女はただ「....
三四郎」より 著者:夏目漱石
ながら考えると、いまさき庭のうちで、野々宮と美禰子が話していた談柄《だんぺい》が近因である。三四郎はこの不安の念を駆《か》るために、二人の談柄をふたたびほじくり....
夢の殺人」より 著者:浜尾四郎
きりと印象を与える為に度々見せたり持たせたりした。 更に、その夜、発作をおこす近因として殺伐な映画を十分に見せた。要之助は非常な熱心さを以て之を見た。 医者....
処女作追懐談」より 著者:夏目漱石
れを『ホトトギス』に載《の》せた。『ホトトギス』とは元から関係があったが、それが近因で、私が日本に帰った時(正岡はもう死んで居た)編輯者《へんしゅうしゃ》の虚子....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
しゅでん》ばかりもたいした数だという。後に大御所とよばれ、徳川幕府をひへいさせた近因だともよばれたほど、派手な時世だった。 アンポンタンはこの祖父《おじいさん....
決闘」より 著者:神西清
。 「だがしかし、じつを言うと」と彼はつづけた、「あの発作にはそれ相応に根ぶかい近因もあったわけです。最近ひどく健康がすぐれないのに、その欝陶しさにかてて加えて....
徳育如何」より 著者:福沢諭吉
省の学制に求めず、また教師の不徳、教書の不経をも咎《とが》めず。これらは皆、事の近因として、さらにこの近因を生じたる根本の大原因に溯《さかのぼ》るに非ざれば、事....
政事と教育と分離すべし」より 著者:福沢諭吉
て来る所の原因を求めたらば、あるいは全身の貧血、神経の過敏をいたし、時候寒暑等の近因に誘われて、とみに神経痛を発したるものもあらん。全身の貧血虚脱とあれば、肝油....