近江八景[語句情報] » 近江八景

「近江八景〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

近江八景の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
高山の雪」より 著者:小島烏水
は、やがて彗星を異《あや》しむ心と同一であると云えよう。自然に対しても、近代人は近江八景や、二見ヶ浦の日の出のような、伝習に囚《とら》われた名所や風光で満足が出....
一九二三年夏」より 著者:宮本百合子
は、一対の六枚折屏風があった。わるく赤っぽく、光る金箔で霞を置いた仕切りの中に、近江八景がまるで風情のない田舎くさく稠密な筆で描いてある。おそらく田舎画描きの大....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ないし》五日目には京の土地が踏める、もし、さのみ京へ急ぐことがないならば、途中、近江八景をゆるゆる日程のうちへ入れるのも悪くはありません。 そうでした、京都の....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
舎房には被害がなかった。 四月二十八日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(近江八景・粟津の青嵐(1―3)、京都平安神宮(2―3)、近江八景・堅田浮見堂(3....
北斎と幽霊」より 著者:国枝史郎
とになった。 柳営|絵所預りは法眼|狩野融川であったが、命に応じて屋敷に籠もり近江八景を揮毫した。大事の仕事であったので、弟子達にも手伝わせず素描から設色まで....
寄席行灯」より 著者:正岡容
妙にさびしく遠慮がちだったのを、あたしは、忘れることができない。その晩小せんは「近江八景」という、惚れた遊女が果たして自分のところへくるか否か、易者にみてもらう....
わが寄席青春録」より 著者:正岡容
次の瞬間あっさりこう答えられてしまった時のこの私の驚愕、落胆。ほんとうに落語の「近江八景」のあの職人じゃないが、その時の私は島原にもS太夫が二人あって甲乙に区別....