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近距離
「近距離〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
近距離の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
い敵の野砲は、やすやすとその鏖殺《おうさつ》事業をやっている。六百メートルという
近距離の射程では、地面を這う昆虫をさえ逃さなかった。 榴弾が破裂するごとに、二....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
影響を及ぼしたに相違ない。彼の証明したところによると太陰は昔は多分地球から著しい
近距離にあってしかしてこの両者は一つの運動系として四時間足らずの周期で回転してい....
「地中魔」より 著者:海野十三
ぱぱーン。ぱぱーン。 ついに引金は引かれたのだ。はげしい弾丸の雨の下、この
近距離で、果して三吉は射殺を免れることが出来るだろうか。否! 否! 岩の悲....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
、これはいけないと思い、遂に思い切って「伏せ」をした。ところがその直後に爆弾は至
近距離に落ちて爆裂したが、伏せたおかげで身に微傷も負わなかった。 ところが、あ....
「海底大陸」より 著者:海野十三
心配なのだ。 砲手は、一生けんめいに、きりきりと照準器を手でまわした。あまりの
近距離射撃である。砲口はひくくさがっていく。 「おい、まだうてないのか」 「はい....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
るとなると、いかにも標準を狂わせるような、強烈な眩耀が想像されてくる。けれども、
近距離で見る虹は二つに割れていて、しかも、その色は白ちゃけて弱々しい」と法水はい....
「御萩と七種粥」より 著者:河上肇
の郊外、杉並区天沼という所にあった。偶然にもそれは青楓氏の邸宅と、歩いて十数分の
近距離にあった。何年か前に京都を引払って東京に移り、一時はプロレタリア芸術を標榜....
「地球要塞」より 著者:海野十三
かしい。オルガ姫のような人造人間でないと、うまく受信が出来ない。 色彩信号は、
近距離用のものである。四、五十メートルも離れると、何が何だか、わからなくなる。 ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
くる銃弾をものともせず、彼はぱっと身をひるがえして、提督の手もとにおどりこんだ。
近距離の射撃が、一向、効を奏さなかったのは、提督があまりに気をあせっていたためで....
「桐生通信」より 著者:坂口安吾
を筆頭に、百ヤード前後のコースを六つもつくっているのだ。それでもアプローチという
近距離の打ち方やバンカーという障害物からの打つけいこはできるから、私も仲間にいれ....
「月世界競争探検」より 著者:押川春浪
は少しく下降した。ハッと思って持ち直した時にはもう文彦の飛行船は手の届くくらいの
近距離に近づいていた。 「秋山男爵※」 文彦は、勢鋭く声をかけて、 「久しぶり....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
の信号球は、海面を抜くことわずかに六十メートルにすぎない、これは連盟島のきわめて
近距離のあいだを航海する船だけにしかみることができない。いまもしぼくらが水平線上....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ホバートは豪州最南端の港湾にして、ニュージーランドをさること最も近し。その最
近距離九百四十マイルにして、日程三昼夜を要す。 十九日、晴れ。早朝上陸、ホバー....
「児童の解放擁護」より 著者:小川未明
一里や二里位の路を往復することは、なんでもなかった。しかし、これがために、今日、
近距離を行くにさへ、乗物を利用するのを目して、贅沢になり、惰弱になったと一概に言....
「あの世の入口」より 著者:知里真志保
言われるので行って見た。場所はアフンルパ※から旧道を横切り二百歩余東南に行った至
近距離で、其処は丘上で沢形になった地形で、下るとごく小さな泉が湧いており、水は細....