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返し歌
「返し歌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
返し歌の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
に近く現われている。それでこれはたとえて言わば簡単な唱歌の同じ旋律を繰り返し繰り
返し歌うようなものであって、同じものが繰り返さるることによって生ずる一種の味はな....
「死者の書」より 著者:折口信夫
をくれとせがまれて居る。先日も、久須麻呂の名の歌が届き、自分の方でも、娘に代って
返し歌を作って遣した。今朝も今朝、又折り返して、男からの懸想文が、来ていた。 そ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
めた。「生活の困苦を超越して、あの名高い怒りの日の快活な歌を、軽やかな声で、くり
返し歌おうではないか……。」――クリストフも時々それを歌った。近所の人々はうるさ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
、血にまみれた自由の破片を、懸命に争って奪い合ってる、その一方に、泉と森とはくり
返し歌っていた。 「自由よ!……自由よ!……聖なるかな、聖なるかな……。」 ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ちに酒を飲んでいた連中はたいてい酔っ払って、以前にも増した陽気さで下等な歌をくり
返し歌っていた。聖母や小児イエスなどが出て来る道化た卑猥《ひわい》な歌だった。テ....
「ダス・ゲマイネ」より 著者:太宰治
車。走れ、佐野次郎。走れ、電車。走れ、佐野次郎。出鱈目な調子をつけて繰り返し繰り
返し歌っていたのだ。あ、これが私の創作だ。私の創った唯一の詩だ。なんというだらし....
「鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
いさおし。 訳のわからない歌であった。しかし其節は悲し気であった。くり返しくり
返し歌う声がした。そうして歌い振りに抑揚があった。或所は力を入れ或所は力を抜いた....