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返答
「返答〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
返答の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「影」より 著者:芥川竜之介
「ええ、一人も。」
「君が監視をやめたのは?」
「十一時二十分です。」
吉井の
返答《ことば》もてきぱきしていた。
「その後《ご》終列車まで汽車はないですね。」....
「河童」より 著者:芥川竜之介
僕はもちろん腹が立ちましたから、何がおかしいかと詰問しました。なんでもチャックの
返答はだいたいこうだったように覚えています。もっとも多少細かいところは間違《まち....
「路上」より 著者:芥川竜之介
すす》めると、俊助《しゅんすけ》の問に応じて、これは病院の温室で咲かせた薔薇だと
返答した。
それから新田は、初子《はつこ》と辰子《たつこ》との方へ向いて、予《....
「竜」より 著者:芥川竜之介
うど》の、大鼻の蔵人得業《くろうどとくごう》の恵印法師に尋ねましても、恐らくこの
返答ばかりは致し兼ねるのに相違ございますまい…………」
三
....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
い?」
「あなたばかり鳩が可愛《かわい》いのじゃございません。」
彼はしばらく
返答も忘れて、まるで巣を壊《こわ》された蜜蜂《みつばち》のごとく、三方から彼の耳....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
つきそうな権幕《けんまく》を見せた。そうして酒臭い相手の顔へ、悪辣《あくらつ》な
返答を抛《ほう》りつけた。
「莫迦野郎《ばかやろう》! おれたちは死ぬのが役目じ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
意味を婉曲《えんきょく》に伝える為には、何と云えば好いのであろう? アベは言下に
返答した。「わたしならば唯《ただ》こう申します。シャルル六世は気違いだったと。」....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
なたには何もおわかりにならない、あなたは仕合せな方《かた》ですと云うた。ああ云う
返答は、怒られるよりも難儀じゃ。おれは、――実はおれもその時だけは、妙に気が沈ん....
「運」より 著者:芥川竜之介
減《かげん》か、この婆さんが、そろそろ居睡《いねむ》りをはじめました。一つは娘の
返答が、はかばかしくなかったせいもあるのでございましょう。そこで、娘は、折を計っ....
「或る女」より 著者:有島武郎
せん」
「おやなぜ」
「飲みたくないから飲まないんです」
この角《かど》ばった
返答は男を手もなくあやし慣れている葉子にも意外だった。それでそのあとの言葉をどう....
「或る女」より 著者:有島武郎
いから今夜のうちにね。お頼みを聞いてくださって?」
なんでも葉子のいう事なら口
返答をしない岡だけれどもこの常識をはずれた葉子の言葉には当惑して見えた。岡は窓ぎ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
。』 『何卒お願い致します……。』 私はただちょっと見物する位のつもりで軽く御
返答をしたのでした。 間もなく一つの険しい坂を登りつめると、其処はやや平坦な崖....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
足を踏み入れるとは、よもや唯の人間ではあるまい。さあ命が惜しかったら、一刻も早く
返答しろ」と言うのです。 しかし杜子春は老人の言葉通り、黙然と口を噤んでいまし....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
不快に感ずる頃なれば、「イヤ所用なければこそこの橋上を徘徊致すなれ」と、天晴よき
返答と思いて答えたり。巡査は予の面を一種の眼光をもって打眺め、「そも御身は何処の....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
軍省や内務省等から学問上の事を問い合わせに来るようなことがあると、力の許す限りは
返答をした。一八三六年からは、灯台と浮標との調査につきて科学上の顧問となり、年俸....