迦陵頻伽[語句情報] » 迦陵頻伽

「迦陵頻伽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

迦陵頻伽の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
薩の理想です。だから極楽に生まれ、浄土へ行っても、自分独りが蓮華の台に安座して、迦陵頻伽の妙なる声をききつつ、百|味の飲食に舌鼓を打って遊んでいるのでは決してあ....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
それから、また、本体に附属した後光がある。船後光の正式は飛天光という。天人と迦陵頻伽、雲を以て後光の形をなす。その他|雲輪光、輪後光、籤の光明(これは来迎仏....
風流仏」より 著者:幸田露伴
始末に七日余り逗留して、馴染につけ亭主頼もしく、お辰可愛く、囲炉裏の傍に極楽国、迦陵頻伽の笑声睦じければ客あしらいされざるも却て気楽に、鯛は無とも玉味噌の豆腐汁....
七宝の柱」より 著者:泉鏡花
て輝くのであった。 さて経蔵を見よ。また弥が上に可懐い。 羽目には、天女――迦陵頻伽が髣髴として舞いつつ、かなでつつ浮出ている。影をうけた束、貫の材は、鈴と....
源氏物語」より 著者:紫式部
に、ほかでも舞う青海波とは全然別な感じであった。舞い手が歌うところなどは、極楽の迦陵頻伽《かりょうびんが》の声と聞かれた。源氏の舞の巧妙さに帝は御落涙あそばされ....
魔都」より 著者:久生十蘭
、今にも飛び立つか、憧がるるがごとくに天心に嘴を差しのばしながら、天竺雪山に棲む迦陵頻伽《かりょうびんが》もかくあろうかと思われる妙音で喨々と唄いつづけているの....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
それは何ともいえない、好い音がするんです。一つ残った記念だし、耳の遠い人だけに、迦陵頻伽の歌のように聞きなすったのが、まあ! ないんでしょう。目のせいか、と擦り....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
も居られるのである。それからその近所の山には百草もあればまた極楽世界の三宝を囀る迦陵頻伽鳥も居る。その美しさと言えば マナサルワ湖の絶景に見惚れて記念....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
(いっそ、剣を折ろうか) とさえ思った。 殊に、この法の山に分け入って幾日、迦陵頻伽の音にも似た中に心耳を澄まし、血しおの酔いから醒め、われとわが身にかえっ....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
が、澄みぬいている。ここでは、下界でいうもずも、ひよどりも、あらゆる雑鳥も一様に迦陵頻伽のさえずりであった。 「縫殿介」 「はあ」 「……無常だなあ」 迷悟の....
三国志」より 著者:吉川英治
にわれを仆しぬ 聞ゆ――今、死の耳に 長安の民が謡う平和の歓び われを呼ぶ天上の迦陵頻伽の声 「あ……あっ。では……?」 呂布もついに覚った。貂蝉の真の目的が....