迷える羊[語句情報] » 迷える羊

「迷える羊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

迷える羊の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
の語気は次第に熱してきた。 「キリストの言葉に九十九のひつじをさしおいても一頭の迷える羊を救えというのがあります、あれだけ悪い家庭に育ってあれだけ悪いことをする....
田端の汽車そのほか」より 著者:宮本百合子
れ、この辺の田端田圃のどこかの草原に休んで、美禰子が夕映を眺めながら謎のように|迷える羊《ストレイ・シープ》というひとりごとをくりかえすのをきいた。 同じその....
現代の詐術」より 著者:坂口安吾
か悪と戦ったもので、人間はすべて罪人であり、救世主に縋らずして自らの罪を救い得ぬ迷える羊であるけれども、中世の徒党精神には原罪がきれいに切り放されており、自らの....
ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
かすかにとぶ蛍。人声絶えたる焼け跡にわずかにすだくこおろぎ。防空ごうに仮小屋に、迷える羊のごとくぼうぜん自失した私ども生き残り信者は、ただ涙に時を流してなんらな....