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「迷乱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

迷乱の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
かさ》なりかかって一種名状すべからざる音響を浴場内に漲《みなぎ》らす。ただ混雑と迷乱とを形容するに適した声と云うのみで、ほかには何の役にも立たない声である。吾輩....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
、次第次第にノンセンス化させ、各方面に亘って末梢神経化させ、頽廃させ、堕落させ、迷乱化させ、悶絶化させつつ、何喰わぬ顔をして頭蓋骨の空洞の中にトグロを巻いている....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ほ》ゆる声が起りました。これは獣の吼ゆる声。この場の人間どもの怒号、叫喚、愚劣、迷乱を叱咤《しった》するようにも聞きなされて、思わず身の毛をよだてるほどの一声で....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
えども全く周章狼狽せざるを得ません。 周章狼狽は極めてはいるけれども、全く失神迷乱しているわけではない。その点に於ては寧《むし》ろ相生町の時の、天地が目の前で....
それから」より 著者:夏目漱石
人の肉から出る血潮であると固く信じていた。迸《ほとば》しる血の色を見て、清い心の迷乱を引き起さないものはあるまいと感ずるからである。代助はそれ程神経の鋭どい男で....