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「迷信家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

迷信家の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
二十五の葉子である。いゝえ昔たしかに一度けつまずいた事があった。そう思って葉子は迷信家のようにもう一度振り返って捨て石を見た。その時に日は……やはり植物園の森の....
性急な思想」より 著者:石川啄木
あるまいか、と私は考える事もある。古い事を言えば、あの武士道というものも、古来の迷信家の苦行と共に世界中で最も性急な道徳であるとも言えば言える。……日本はその国....
」より 著者:金子ふみ子
人には運というものがある。それが向いて来ないうちはどうにもならないものだ。これが迷信家の私の父の哲学であった。父がしょっちゅうそんなことをいっているのを私は小さ....
四次元漂流」より 著者:海野十三
また反対に不満に感じた者が少くなかった。係官の口ぶりでは、この隣組の一同が、さも迷信家の集まりであって、この世にありもしない幽霊の幻影を見て、愚かにもさわぎたて....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
、相撲取、博奕打ち、相場師、泥棒、芸妓、など一寸さきの気にかかる商売をするものに迷信家が多いようであります。 (「美の国」大正十五年三月) 男のズボンの膝が出....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
神霊の感応するようなことは絶対にない。世人断じて山師的宗教家の口車などに乗って、迷信家の仲間入りをしてはならない。 『悪霊の存在』の条下に、『魔群と称するものは....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
き効果をあたえた。今までの彼の不人気は、これによってすっかり忘れられてしまった。迷信家の魚銛発射手の老人がまず万歳を三唱すると、船員一同は心からこれに合唱したの....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
るのですか」と、私は訊いた。 「むろん、私たちは医者という職業の上からいっても、迷信家でないことは、あなたもご承知くださるでしょう。が、海というものは人間を迷信....
海亀」より 著者:岡本綺堂
……。どうして僕だけが生きたのだろう。」と、彼はいよいよ昂奮した。「君はおそらく迷信家じゃああるまい。僕も迷信は断じて排斥する人間だ。その僕が迷信家に屈伏するよ....
西瓜」より 著者:岡本綺堂
「うむ、おもしろい。聞かしてもらおう。」と、わたしは詰問するように訊いた。 「迷信家の蒙をひらいてやるかな。」と、彼はまた笑った。「君が頻りに問題にしているの....
青蛙神」より 著者:岡本綺堂
ように注意しますよ。 中二 どうぞそう願います。なにしろ、親父もおふくろも非常な迷信家ですから……。 高田 (自分を嘲けられたような軽い不快を感じながら。)私も....
猫と村正」より 著者:小酒井不木
せんでした。ところが最近私の身にふりかかって来た不幸と災難のために、すっかり私は迷信家になってしまいました。そうして、今では、物の祟りだとか縁起だとかを信じない....
犬神」より 著者:小酒井不木
が何気なしに云ったこの言葉は、私の胸にがんと響いたというのは、××過度が人をして迷信家ならしめるという医学上の説があるかどうかを私は知らないけれど、その頃私の心....
おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
僕は随分な迷信家だ。いずれそれには親ゆずりといったようなことがあるのは云う迄もない。父が熱....
迷信解」より 著者:井上円了
ことを確定するがごときは、実に驚き入りたる次第である。その一例を挙ぐるに、「ある迷信家が卜筮者につきて、自己の生命を予知せられんことを請いたれば、筮者判断して曰....