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迷惑
「迷惑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
迷惑の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
、それが卑怯《ひきょう》だと思うのですな、自分の失敗を天にかずける――天こそいい
迷惑です。それも烏江《うこう》を渡って、江東の健児を糾合《きゅうごう》して、再び....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ると、すぐにその客ののっぺりした顔が、眼に浮んだ。そうしてまた、時間をつぶされる
迷惑を、苦々《にがにが》しく心に思い起した。
「今日も朝のうちはつぶされるな。」....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
垣町《おおがきまち》へ滞在する事になった。元来地方有志なるものの難有《ありがた》
迷惑な厚遇に辟易《へきえき》していた私は、私を請待《せいだい》してくれたある教育....
「春」より 著者:芥川竜之介
をしてもかまわないの?」
「大村が?」
「いいえ、あなたがよ。誤解でもされたら、
迷惑じゃなくって?」
「どうせ誤解はされ通しよ。何しろ研究所の連中と来たら、そり....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
やめになると、縄尻を控えていた雑色《ぞうしき》に、
「これ、これ、永居は平太夫の
迷惑じゃ。すぐさま縄目を許してつかわすがよい。」と、難有《ありがた》い御諚《ごじ....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
は――」
「おい、おい、牝を取り合うとどうするんだ? その方をまず伺いたいね。」
迷惑らしい顔をした牧野は、やっともう一度|膃肭獣《おっとせい》の話へ、危険な話題....
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
原稿を頼まれたのを機会に、とりあえずこの話を書いて見ることにした。読者にはむしろ
迷惑かも知れない。
(大正十二年七月)....
「校正後に」より 著者:芥川竜之介
る。自分の良心の上からばかりでなく、ほかの雑誌の編輯者《へんしゅうしゃ》に、さぞ
迷惑をかけたろうと思うと、実際いい気はしない。
○これからは、作ができてから、遣....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
万一秘密の洩れた事が、山県公《やまがたこう》にでも知れて見給え。それこそ僕一人の
迷惑ではありませんからね。」
老紳士は考え考え、徐《おもむろ》にこう云った。そ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ら男女の兄弟はたとい悪人に生まれるにもしろ、莫迦には決して生まれない結果、少しも
迷惑をかけ合わないのである。それから女は妻となるや否や、家畜の魂を宿す為に従順そ....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
ゃ。大方《おおかた》、何と云う事もなく、肥後侯を斬ったのであろう。人違などとは、
迷惑至極な臆測じゃ。その証拠には、大目付の前へ出ても、修理は、時鳥《ほととぎす》....
「運」より 著者:芥川竜之介
ございます。」
陶器師《すえものつくり》は、仕事に気をとられていたせいか、少し
迷惑そうに、こう答えた。が、これは眼の小さい、鼻の上を向いた、どこかひょうきんな....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
る男がある。そいつが中々|※々退却した。こっちの興味に感ちがいをする人間ほど、人
迷惑なものはない。 家へ帰ったら、留守に来た手紙の中に成瀬のがまじっている。紐....
「恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
辞するものに非ず。僕問う。「君はなぜ寮雨をしない?」恒藤答う。「人にされたら僕が
迷惑する。だからしない。君はなぜ寮雨をする?」僕答う。「人にされても僕は
迷惑しな....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
めをはたすことだ」と言っていた。苦しむほうの腕白小僧にしてみればまったくありがた
迷惑なことだが、彼は折檻をしたあとでは、かならず「おまえは生きているかぎりはこの....