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迷言
「迷言〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
迷言の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「入れ札」より 著者:菊池寛
前後) 才助 (九郎助に)やあ、稲荷の兄い、足は大丈夫かい。 九郎助 何を世
迷言をいいやがる。こう見えたって若い時は、賭場が立つと聞いた時は、十里二十里の夜....
「倫敦消息」より 著者:夏目漱石
ただ現在に活動しただ現在に義務をつくし現在に悲喜憂苦を感ずるのみで、取越苦労や世
迷言や愚痴《ぐち》は口の先ばかりでない腹の中にもたくさんなかった。それで少々得意....
「義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
け。 甚兵衛 わしやて、大根食いたいだ。この大根作ったのは俺じゃ。 甚吉 何を世
迷言いうだ。作ったのは、われでもな、この家や、畑はおれの物じゃぞ。この畑にできる....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
めて、浅く圧えた襦袢の袖口。月に露添う顔を見て、主税もはらはらと落涙する。 「世
迷言を言うなよ。」 と膠もなく、虞氏が涙を斥けて、 「早瀬どうだ、分れるか。」....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ますので、ついどうも飛んだ失礼を申しました……」 「遅いやい遅いやい、いまさら夜
迷言《よまいごと》をぬかすな、あの子はあとあとの苦情のねえように、ようく念を押し....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
て、御覧が可かろう。 鯰入 やあ、何と、……それを頼みたいばッかりに恥を曝した世
迷言じゃ。……嬉しや、大目に見て下さるかのう。 蟹五郎 もっとも、もっとも。 鯉....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
あって、そういう人間の実際的な生活、経済的政治的要求、から見れば、極めて空疎な世
迷言に過ぎまい。こうした観念的遊戯が仮に北支の農民の自発的な蜂起の原因の一つに数....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
う、と。之は社会の経済機構の本質に根本的に無知な或る一部のセンチメンタリストの世
迷言だとばかり私は思っていた。事実最近ではこの一部の人間達も都市対農村などという....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
うな事を云やアがって、腹一|杯喰い酔やアがって」 半治「なんだ、聞きたくも無え世
迷言を、態ア見やアがれ」 半五「おや、態ア見ろとはなんだ」 半治「もう兄貴の顔を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
して、この唐人小路の思いがけない曝《さら》し物のところまで来て、そのさらし物の世
迷言《よまいごと》が耳に入ると、グッとこたえてしまいました。 「いやな声が聞える....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
的ドグマから超脱し切れず、何回となく霊達に向って抗争を試みた位であった。霊達の世
迷言は全く同情に値する。 翻って日本の現状を観ると、今尚お暗雲低迷、一方に古経....
「明治三十二年頃」より 著者:寺田寅彦
現代の俳人に多少の参考にはなるかもしれないと思ったので思い出話のついでに拙ない世
迷言を並べてみた次第である。(昭和九年九月『俳句研究』)....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
、険しく、七瀬へ光った。
「たわけっ」
八郎太は、睨みつけた。
「何を申す、世
迷言《よまいごと》を――」
その声の下から
「御尤《ごもっと》もでござります。....
「太陽系統の滅亡」より 著者:木村小舟
を冷笑裡に葬った、否彼らは、悲憤して叫んだのである。 「馬鹿野郎、吾らはそんな世
迷言にかす耳を有たぬぞ、こうなった上は一寸の光陰も軽んずべからずだ、愚図愚図すれ....
「山吹」より 著者:泉鏡花
お美しい奥方様の折檻を受けたいばかりでござります。――はや酔も覚めました。もう世
迷言も申しますまい。――昼は遠慮がござりますが、真夜中は、狸、獺、化ものも同然に....