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追分節
「追分節〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
追分節の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鰊漁場」より 著者:島木健作
家の大広間ではあったが、今夜だけは誰はばかるものもない無礼講だった。彼らのうたう
追分節や磯節には、ことしの鰊場かせぎも今日限りという、荒くれた彼らの胸にもわかず....
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
音楽で使われる音程の数は有限な少数であるのに、実際これからあらゆる旋律、たとえば
追分節《おいわけぶし》も生まれればチゴイネルワイゼンも生まれる。ましてや連句の場....
「親しく見聞したアイヌの生活」より 著者:宮本百合子
っていた老人がなくなったりして歌の数もずっと減って了いました。その歌の節は内地の
追分節によく似ていますが、元はアイヌの歌から初まったものかと思われます。 アイ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の情景に、道庵がすっかり感嘆しました。 ところが、そこへ、おあつらえ向きに遠く
追分節が聞え出したものだから、道庵がまた嬉しくなりました。 「すべて歌というやつ....
「絶縁体」より 著者:豊島与志雄
な精神のひとには違いなかった。 酔ってくると、市木さんは尺八を持ち出してきて、
追分節を吹いて聞かせた。いや、私に聞かせるというよりも寧ろ、自分でその音色に聴き....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
たのであった。思いも及ばない辺鄙の土地、四時煙りを噴くという、浅間の山の麓の里、
追分節の発生地、追分駅路のある旅籠屋で、ポンポン、ポンポンと美しく、同じ音色に鳴....
「北斗帖」より 著者:違星北斗
り コタンの昔囁きつ行く 平取はアイヌの旧都懐しみ 義経神社で尺八を吹く 尺八で
追分節を吹き流し 平取橋の長きを渡る 崩御の報二日も経ってやっと聞く 此の山中の....
「勝太郎」より 著者:兼常清佐
美しいと言うであろう。ガリクルチが綺麗だと言うであろう。しかし、それだから即ち『
追分節』が美しくなくて勝太郎が綺麗でないとは言われない。それは話が別である。 ....
「樹氷」より 著者:三好十郎
ションボリ帰る金吾の足の下でプチプチと枯小枝の音。 ザーッと風。 男二 (信濃
追分節の一節を低音に「浅間山さん、なぜ身をこがす」と歌いつつ近づいて来て)あい、....