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追羽子
「追羽子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
追羽子の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
すたすた家の方へ帰って行った。門松のある中に遊ぼうとするような娘子供は狭い町中で
追羽子《おいばね》の音をさせて、楽しい一週の終らしい午後の四時頃の時を送っていた....
「雛がたり」より 著者:泉鏡花
ちの眉、唇、裾八口の色も皆花のように、はらりと咲く。羽子も手鞠もこの頃から。で、
追羽子の音、手鞠の音、唄の声々。 ……ついて落いて、裁形、袖形、御手に、蝶や……....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
二階の障子に伝わって来ていた。その中には、多吉夫婦の娘お三輪が下女を相手にしての
追羽子の音も起こる。お三輪は半蔵が郷里に残して置いて来たお粂を思い出させる年ごろ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
小枕落し、) と、よく私を遊ばせながら、母も少かった、その娘たちと、毬も突き、
追羽子もした事を現のように思出しましたから、それを捜せば、きっと誰か知っているだ....
「高原の太陽」より 著者:岡本かの子
も生活をも戯画化して行く。これを江戸趣味とでもいうのであろうか。青年と老女中は、
追羽子の羽根のように会話を弄んで行くが、かの女は他愛ないもののように取れて、そっ....
「二階から」より 著者:岡本綺堂
くような、長閑な凧のうなりは全然聞かれなくなりました。往来の少い横町へ這入ると、
追羽子の春めいた音も少しは聞えますが、その群の多くは玄関の書生さんや台所の女中さ....