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退屈凌ぎ
「退屈凌ぎ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
退屈凌ぎの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
には菖蒲《あやめ》などが栽《う》えてあった。青い芒《すすき》も相当に伸びていた。
退屈凌ぎに庭下駄を突っかけて、半七は池のほとりに降り立った。大きい柳に倚《よ》り....
「河明り」より 著者:岡本かの子
いちゃってね。早速、ホテルと君の事務所へ電話をかけてみたが、出ているというので、
退屈凌ぎにここへ昼寝する積りで来てたんだが……」ひょっとするとここへ廻るかも知れ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
」 「は、折角ながら――。それゆえおよろしくばその御眉間疵にひと供養――。いえ御
退屈凌ぎにはまたとないところがござりますゆえ、およろしくば御案内致しまするでござ....
「途上の犯人」より 著者:浜尾四郎
て全く知らん男なんですよ。同じ車に乗ったら急に向こうから私に話しかけるんで、私も
退屈凌ぎに相手をしていたわけです。しかし停車場ではとんだ目にあいましたよ。一緒に....
「乳色の靄」より 著者:葉山嘉樹
を読むのにも早過ぎた。第一、室が広すぎた。余り片附きすぎてとりつき端がなかった。
退屈凌ぎに飲食することは、前祝いのようで都合が悪かった。 不思議な事には、子供....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
衆」ではない)の平均的な日常の娯楽として役立たねばならぬ。だがそれが民衆の阿片や
退屈凌ぎでない限り、娯楽は生活意識を組織的に促進高揚するという興味によって、はじ....
「娯楽論」より 著者:戸坂潤
れるのである。 娯楽は或る意味で、消極的な弁解的な特徴を有っている。暇つぶし、
退屈凌ぎ・休息・慰安・というものとごく近い点があるからである。併しこういう種類の....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
居酒屋で、陰気な食事を済ました。そこにあった新聞をすっかり読んでしまって、あとは
退屈凌ぎに銀行の通帳をいじくっていたが、やがて寝に帰った。彼はかつて死んだ仲間の....
「ラプンツェル」より 著者:グリムヴィルヘルム・カール
聞こえて来たので、王子はじっと立停まって、聞いていました。それはラプンツェルが、
退屈凌ぎに、かわいらしい声で歌っているのでした。王子は上へ昇って見たいと思って、....
「愚かな一日」より 著者:豊島与志雄
」 「そうだね、原稿を書いたりなんかしてさ。」 「ああ、そうか。あんなものは君、
退屈凌ぎに三四行ずつ書きちらしてはそのまま破き捨てるんだから、身体に障りはしない....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
の細説は、写本に成って家に伝わっていた。 竜次郎は其捕縄に就いても興味を持ち、
退屈凌ぎに写本は残らず読んで、それから益々研究心を起こして、実地をお鉄に就いて学....
「父の怪談」より 著者:岡本綺堂
午後三時)で、きょうは朝から一度も石が落ちないとのことであった。詰めている人達も
退屈凌ぎに碁などを打っていた。長い日もようやく暮れて、庭の古池のあたりから遅い蛍....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
てんでに取るだけの物は
取っているじゃないか。
有力者
あれはその折々の
退屈凌ぎだ。
割前は平等にして、
もらわなくては。
メフィストフェレス
....