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「退席〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

退席の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
若杉裁判長」より 著者:菊池寛
、そんなことには一向頓着がないように、理由書の朗読が終ると、ドアを排してさっさと退席してしまいました。....
深夜の市長」より 著者:海野十三
を恐喝するのです。儂はもう、こんな不純極まる席に列しているのを好まんから、これで退席しますよ。……」 そういって動坂は悠々と立ち上った。 「いや動坂さん、御苦....
鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
れられず、両派の論争激越を極め、一時休憩となったが、その時薩藩の岩下佐次衛門は、退席していた西郷隆盛に計ったところ、隆盛泰然として「口先では、果しがない。唯一|....
地球要塞」より 著者:海野十三
直ちに高角砲をもって砲撃せよ。よろしいか。そうすることを約束するなら、私は一時、退席しよう” 「やむを得ん。たしかに、余はその約束をまもるであろう」 “約束をま....
中庸」より 著者:坂口安吾
村政に口をだすな!」 「約束を忘れたか!」 口々にこう罵られて、余はいさぎよく退席した。無為無能の村長をもって任じているから、反撃をくらえばこだわりなく退くだ....
影のない犯人」より 著者:坂口安吾
ときたですからね」 「よせよオ。キミが横から口をだしちゃいかんじゃないか。キミは退席しろよ」 「オブザーバアですよ。それに貞淑な良家のマダムと対座するのがアナタ....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
やしたが、ちょッと失礼さん」 サルトルはいともインギンにモミ手をして、秘書嬢の退席をもとめた。それからツと三人の方に進みでて口に屏風をたて、 「オ・ピ・オ・ム....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ると、芳男も返答がしにくいでしょうから、一人二人の方を残して、あとの方はちょッと退席して下さい。二三、芳男にきいてみたいことがありますから」 そこで、二名の重....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
子は次の看護の口さがしに、これも朝から出かけていた。新十郎は現場にいた警官一同に退席してもらい、一同を隣りの部屋へあつめ、自分だけ陳列室へはいってカギをかけてし....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
分も退廷した。公判は終日続き、やがて法廷内のランプが点され出した。陪審官は永い間退席しているだろうという噂が立ち始めた。見物人たちは飲食しにぽつりぽつりと去り、....
長島の死」より 著者:坂口安吾
まざるを得ない宿命人であったのだろう。 長島は危篤の病床で私一人を残して家族に退席してもらってから、私に死んでくれと言った。私が生きていては死にきれないと言う....
アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
ある嬉しい取扱いだと感心した。 それがすむと、国歌の音楽に全員起立、大統領は御退席する。舞台の正面にオーケストラが浮上って、音楽になると、広間の客席にダンスが....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
、卒業式に招かれて臨席したが、中途にピアノの弾奏が初まったので不快になって即時に退席したと日記に書いてある。晩年にはそれほど偏意地ではなかったが、左に右く洋楽は....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
だ。「六番!」と田螺が〈めだか〉を指ざした。田螺が議長であるらしい。 「私は蛙の退席を要求します」 蛙はそれを聞いて目を吊り上げて怒っておる。 「私は退席しな....
はつ恋」より 著者:神西清
無礼な口をきく権利なんか、差上げた覚えはございません、伯爵。ですから、このまま御退席を願います」そう言って、ドアをさして見せた。 「とんだことです。お嬢さん」と....