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退校
「退校〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
退校の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
事にした。
二人《ふたり》が学校に通い出すようになると、倉地は朝から葉子の所で
退校時間まで過ごすようになった。倉地の腹心の仲間たちもちょいちょい出入りした。こ....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
、八人の生徒を連れて、女郎屋へ遊びに行った。これはすぐ学校に知れてその年長者等は
退校になった。それ以来、そうした方面のことはまったくなくなった。 そして生徒の....
「画の悲み」より 著者:国木田独歩
聞えるが、そのくせ自分ほど腕白者は同級生の中にないばかりか、校長が持て余して数々
退校を以て嚇したのでも全校第一ということが分る。 全校第一腕白でも数学でも。し....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
奴が経験経験と経験で以て探偵すれば此方は理学的と論理的で探偵するワ、探偵が道楽で
退校された己様だ無学の老耄に負て堪る者か、彼奴め頭の傷を説明する事が出来んで頭挿....
「獄中記」より 著者:大杉栄
名古屋の幼年校ではあったが、もう半年ばかりで卒業という時になって、ほとんど同時に
退校を命ぜられた。そして二人ともすぐ東京に出て来て偶然出遇った。彼にはなお一緒に....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
舎なぞにはどこにでもあることだ。現に僕は、陸軍の幼年学校で、それが知れればすぐに
退校されるという危険をすら冒して、忠勇なる軍人の卵どもが、ずいぶん猛烈にこの変態....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
るまでに私の遭遇した事実は人生の恐るべく寒冷なる方面のみであった。失恋と肺結核と
退校とに同時に襲われて生きる道を知らず泣き沈める一個の生命物、それが小さな犠牲と....
「霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
り、この事件のてんまつは世間にひろがり、すごい評判になりました。もちろん隆夫は、
退校|処分《しょぶん》にされました。でも隆夫は平気でいます。今の今も、わたくしは....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
た。 「阪井をなぐれなぐれ」 声はすみからすみへと流れた。 「この機会に阪井を
退校さすべし」 この説は一番多かった。ある者は校長に談判しようといい、ある者は....
「郊外」より 著者:国木田独歩
べささりょうと頓着しない。 梅ちゃんは十歳の年から世話になったが、卒業しないで
退校ても先生別に止めもしなかった、今は弟の時坊が尋常二年で、先生の厄介になってい....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
々日も東京に居た。彼が東京を去ることになったのは、両親が彼の前途に見切りをつけ、
退校させて、故郷で実務につかせるためであった。彼は旅装をととのえて家を出ている。....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
止まるのはいやだし、面倒くさい、この勉強は飛ばしてしまえという気になり、三月早々
退校して上京してしまった。何でもその中学校での思い出の中に、嫂の縫ってくれた赤い....
「宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
の素質なり、有望であるか見込みがないか、ということがわかるから、その間にどんどん
退校してお嫁にいく。奥さんとしては、いわゆる芸術的教養があって、音楽もでき、踊り....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
かくに芝居を引合いに出されるので、わたしは内心すこぶる憤慨したが、ぐずぐず言って
退校でも命ぜられては大変だと思って、いつもおとなしく聴いていた。現に学校の運動場....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
処だが、当時の学生は尚だそういう政治運動をする考がなく、硬骨連が各自に思い思いに
退校届を学校へ叩きつけて飛出してしまった。二葉亭もまたその一人で、一時は商業学校....