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送り届ける
「送り届ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
送り届けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
の袋仕立てにしたというのも、じつはその袋の中へてまえからの文を忍ばせて、首尾よく
送り届ける仕掛けのためのくふうでござりました。それゆえ、決まってお蘭どのが月々三....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
も思いやった。 生糸売り上げの利得のうち、小判で二千四百両の金を遠く中津川まで
送り届けることが寛斎の手に委ねられた。安兵衛、嘉吉の二人は神奈川に居残って、六月....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
。その節、注文の染め物を久兵衛のもとに残した。こんな街道筋の混雑する時で、それを
送り届けることも容易でない。いずれ縫助の帰路は大津から中津川の方角であろうから、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
すとあの始末です。 甚だ迷惑千万ながら、兵馬としては、やはりこの駕籠を江戸まで
送り届けることを、ともかくもしなければならないなりゆきになってしまいました。お君....
「ジャーナリズム雑感」より 著者:寺田寅彦
としてその日の昼ごろまでの出来事を夕刊に、夜中までの事件を朝刊にして万人の玄関に
送り届けるということが可能になった、この事実から、いわゆるジャーナリズムのあらゆ....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
いうので、御領主様へ届けると、敵討の事だからというので、孝助は人を付けて江戸表へ
送り届ける。孝助は相川の所へ帰り、首尾よく敵を討った始末を述べ、それよりお頭小林....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
、村方の百姓二十人|許りおやまの行方を捜しに来る者に途中で出逢い、これから家まで
送り届けると云う。是が縁に成って惠梅と水司又市の二人がおやま山之助の家へ来て永く....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
者は、吾子を名生の城へ人質に取られて居るのを悲んで、佐沼の城から木村父子を名生に
送り届けるから交換して欲しいと請求めたので、之を諾して其翌月二十六日、其交換を了....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
役を先ず頭に浮べたが次にリサがまたどういう工夫で今日の祭の街で自分に新らしい娘を
送り届けるのか。自分につきまとうベッシェール夫人とそれがどう縺れるか。考えると頭....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
っと度胆を抜かれた形であります。そこで、その金は、そっくり故郷の足利にいる妻子に
送り届けることにしておいて、またも例の額面と睨めっこです。 油でない方の一方の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
」 「では、わたしというものを、どうして下さるの……」 「浅間の、もとの主人まで
送り届けるだけのことはします」 「それだけじゃいけません」 「いけませんといった....
「反抗」より 著者:豊島与志雄
。心の底で、吉川の轍を踏むものか! と叫んだ。眼に涙がにじみ出てきた。 隆吉を
送り届けると、周平はそのまま帰ろうとした。それを、保子の影深い澄んだ眼でじっと見....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
から加賀屋へ送る品物――凄く高価な品だというから、いずれは腕利きの人物に持たせ、
送り届けるに相違ない。その送人を途中に擁し、宇和島に殺させ奪い取ろうと、そう目論....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
でも、探すって惚れ方で、彼方一人なら、益満さんだって、こうして、わざわざ、お国へ
送り届けるなんてこたあ、なさいませんが、何んしろ、あいつの後方には、七十七万石っ....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
へ掛り、手を以て尋ねれば知れん事も有るまい、私も又見当ることが有ったら新田屋まで
送り届けるから急いで往くが宜い」 内「はい、有難う存じます、種々お話もしとうござ....