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「送別〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

送別の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
わが子でもたしなめるように威儀を作って、 「なんたらおそい事じゃ。きょうはお前の送別会じゃぞい。……皆さんにいこうお待たせするがすまんから、今五十川さんに祈祷《....
自叙伝」より 著者:大杉栄
とになった。 三好校長は深田教頭と一緒に、長野の中学校へ行くこととなった。その送別会が仲町の何とかという料理屋の広間で開かれた。校長は大酒家だった。みんなに一....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
へ帰朝する親たちを送って来て、汽車の窓から、たしない小遣いの中で買ったかの女への送別品のハンケチを、汽車の窓に泣き伏しているかの女の手へ持ち添えて、顔も上げ得ず....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
常に叮嚀なお辞儀をした。そしてH屋の表門まで私と一緒に主人を送って出てまた叮嚀な送別の辞を述べた。いつも乍ら好感の持てる氏の都会児らしい行儀の好い態度、そして朝....
雛妓」より 著者:岡本かの子
にわたくしの一家を海外に送ることにした。この事が新聞に発表された。 いくつかの送別の手紙の中に、見知らぬ女名前の手紙があった。展くと稚拙な文字でこう書いてあっ....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
う。しかし彼はその仕事をあまり好んでいないらしく、仲のいい友だち七、八人が催した送別会の席上でも、どうしても一旦は帰らなければならない面倒な事情を話して、しきり....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
ちょっと立ち止まって見た。が、分る筈はない。かつて僕が入獄する数日前、僕のための送別会があった時、僕は頭を一分刈りにして顔を綺麗にそって、すっかり囚人面になって....
御萩と七種粥」より 著者:河上肇
不在であった。ところがその後夫人から手紙が来て、立つ時が決まったら知らしてくれ、送別の宴を張ると云えばよろしいが、それは出来ないので、お餞別を上げるつもりだから....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
お気の毒でござります。ちょうど霜月でな、今年度の新兵さんが入営なさりますで、その送別会じゃ言うて、あっちこっち、皆、この景気でござります。でもな、お寝ります時分....
深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
新聞記事が見えたので、わたしはその晩すぐに先生の家を訪問すると、先生は誰かの洋行送別会に出席したといって留守であった。奥さんに会って、わたしは新聞記事の詳細を聞....
良夜」より 著者:饗庭篁村
れし腹帯と見ゆる鬱金木綿の胴巻に入れて膚にしっかと着けたり。学校の教師朋友などが送別の意を表して墨画の蘭竹または詩など寄合書にしたる白金布の蝙蝠傘あるいは杖にし....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
ても二葉亭の抱負や目的をほぼ想像する事が出来る。出発前数日、文壇の知人が催おした送別会の卓上演説は極めて抽象的であったが抱負の一端が現れておる。その要旨を掻摘む....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
行く。その道筋において花嫁の親類あるいは知己の人々が、その所々において都合三回の送別の酒宴を開くですけれども、道の長短に従って三里一回あるいは五里一回、短い所は....
西航日録」より 著者:井上円了
後に伝わることを怪しむだろうか。) 当夕、有吉領事の招きにより、領事館において送別の饗応をかたじけのうす。 六月十二日、朝十時半ロンドン・ユーストン停車場を....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
今夕満月なるも、淡雲ありて清朗ならず。 四日、晴れ。午時、総領事の好意により、送別の午餐を授けらる。午後五時出航す。上野、赤井、今村、石田、勝又等の諸氏十余名....