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逃亡
「逃亡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
逃亡の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鯉魚」より 著者:岡本かの子
》し合せ、館も人手に売渡《うりわた》し、金目のものは残らず浚《さら》ってどこかへ
逃亡《とうぼう》してしまいました。 父の行方《ゆくえ》の心配、都に小娘一人住み....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
たので、すぐに吟味する事にしたが、鮎川は昨夜から帰隊しないそうだ。あるいは覚って
逃亡したのかも知れない」 「子分の亀吉に云いつけて、鮎川のあとを尾《つ》けさせて....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
けて、その帰るのを待っているあいだに、千太が何か仕事をしたのだろう。それで野郎、
逃亡《ふけ》たのだな」 気のせいか、船は亡骸《なきがら》のように横たわっている....
「階段」より 著者:海野十三
げると、研究事務室を呼び出した。あの室では言えないからミチ子をこっちへ呼びよせ、
逃亡をすすめる心算だった。だがどうしたものだか十秒たっても二十秒過ぎても、誰も出....
「蠅男」より 著者:海野十三
殺人|宣告書 「あッ」とカオルは愕きの声をあげた。「するともしや、父が殺人をして
逃亡したとでも仰有るのですか」 「まだそうは云いきっていません。――一体お父さん....
「獄中記」より 著者:大杉栄
前にも強盗殺人で死刑の宣告を受けて、終身懲役に減刑されて北海道へやられている間に
逃亡して、また強盗殺人で捕まって再び死刑の宣告を受けた四十幾つかの太った大男だっ....
「地球要塞」より 著者:海野十三
をうごかした。 「発信者の名前もなく、また本文もない……」 私は、それはきっと
逃亡中の久慈が、自分の安泰を知らせているのだと解釈したのであった。 久慈は、こ....
「月世界探険記」より 著者:海野十三
ではあったが、重病の六角博士を除いて、他の五人――つまり新宇宙艇の乗組員の中で、
逃亡した猿田飛行士の代りにミドリの兄の天津飛行士を加えただけで、あとはそのままの....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
でかすかな笑い声がきこえたようにも思われた。 わたしは自分の家へ帰った。ゆうべ
逃亡した雇い人は定めて顔を見せるだろうと思いのほか、Fはどこへ行ってしまったか、....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
派の利用するところとなって、ハプスブルグ家の光栄を、貴方一人の影で覆い、卑怯者、
逃亡者、反逆者と、ありとあらゆる汚名を着せられて、今度は共和国を守る、心にもない....
「虎」より 著者:岡本綺堂
。由兵衛のすがたは見えない。 家内の取散らしてあるのを見ると、お常を殺した上で
逃亡したらしい。 由兵衛がどうしてお常を殺したか、その事情はよく判らないが、か....
「廿九日の牡丹餅」より 著者:岡本綺堂
行く途中、長之助が挙げられた噂を聞いて、千鳥へも行かず、自宅へも帰らず、どこかへ
逃亡したのであろうと察せられた。 それから三日目の夜である。橋場の渡し番庄作の....
「影」より 著者:岡本綺堂
。男は自分の店から千円ほどの金を持ち出して、女を殺すと直ぐに姿を変えて、どこへか
逃亡してしまったので、東京の警察から逮捕の依頼が来ていたんだ。 青年甲 それが一....
「和製椿姫」より 著者:大倉燁子
生活は世にも悲惨なものでした。体のいいそれは座敷牢でしたから。 いく度も彼女は
逃亡を企てたかわかりません。そのうち次第に体の自由を失い、病気は本格的に肉体をむ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
かるに軍隊の建設維持には莫大な経費を要し、兵は賃金のために軍務に服しているが故に
逃亡の恐れ甚だしく、しかも横隊戦術は会戦に依る損害極めて多大であった。これらの関....