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「逃込む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

逃込むの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
云々《うんぬん》――」 と、捜索に来た人間の名も麗々と記してある。こんな山奥に逃込むとは驚いた女もあるものかな、もしや男と共に谷間へ投身《みなげ》でもしたので....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ばかりの大地震、大噴火、大海嘯が四方八方から渦巻き起る。海は湯のように沸き返って逃込む処もない。焼けた砂の上で息も絶え絶えに跳ねまわっているその息苦しさ。セツナ....
二重心臓」より 著者:夢野久作
盗で、本名を石栗虎太、又の名を生蕃小僧というのが居りました。生蕃みたいに山の中へ逃込むとソレッキリ捕まらない。人を殺すことを何とも思っていないところから、そう呼....
平凡」より 著者:二葉亭四迷
キャッと騒ぐ。松が敵《かな》わなくなって、私の部屋の前を駈脱《かけぬ》けて台所へ逃込む。雪江さんが後《あと》から追蒐《おっか》けて行って、また台所で一騒動やる中....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
れると、小さい時分にはよく抓《つま》み出してやった大人たちは、意固地《いこじ》に逃込むのを憎がって、この頃は手をだすのを見つけるたんびにざまあみやがれと言って笑....
三稜鏡」より 著者:佐左木俊郎
ではなかった。西谷青年は、何んなにかその実験を怖れ戦いて、実験室から自分の部屋に逃込むと、それなりもう、一週間位は部屋の外へ出なかったのだから。そして彼は、その....