逆寄せ[語句情報] »
逆寄せ
「逆寄せ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
逆寄せの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
怪しからん。鳥の羽に怯かされた、と一の谷に遁込んだが、緋の袴まじりに鵯越えを
逆寄せに盛返す……となると、お才さんはまだ帰らなかった。お三輪も、恐いには二階が....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
されて、このまま引ッ込んでいたんじゃあ、辛抱がならぬ。どうなっても、あいつの宿に
逆寄せをして、目に物見せてやらなけりゃあならない。
朝風呂にはいって、あっさり....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
「占者が卦を立てて、こりゃ死霊の祟がある。この鬼に負けてはならぬぞ。この方から
逆寄せして、別宅のその産屋へ、守刀を真先に露払いで乗込めさ、と古袴の股立ちを取っ....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
でいけなけりゃ仕方がない。元の巌殿へ引返して、山越で出奔する分の事です。」 と
逆寄せの決心で、そう言ったのをキッカケに、どかと土手の草へ腰をかけたつもりの処、....
「かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
ては成りがたいがこの辺の辻占淡路島通う千鳥の幾夜となく音ずるるにあなたのお手はと
逆寄せの当坐の謎俊雄は至極御同意なれど経験なければまだまだ心|怯れて宝の山へ入り....
「赤坂城の謀略」より 著者:国枝史郎
ざりましょう。それに反しましてお味方の勢は、勝に乗りまして意気軒昂、然らば今夜|
逆寄せ仕り、一挙に追い散らしあそばすこそ、肝要かと愚考いたされまする」。「一理は....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
。いや、今もむかしも抜け駈けするが勝であろうよ。しかし塩冶はどうじゃ。死物狂いの
逆寄せなどをたくむような気ぶりはなかったかな。いや、奥方に行き逢うたばかりでは、....
「三国志」より 著者:吉川英治
いつづけ、まだ配備もととのわず、冬を迎えて陣屋の設けもできていません。今、直ちに
逆寄せをなし給えば、逸をもって労を撃つで――必ず大捷を博すだろうと思います」 ....
「三国志」より 著者:吉川英治
侯淵の一部隊にすぎません。それも長途の急行軍でつかれぬいていますから、城を出て、
逆寄せをくわせれば、それを平野に捕捉して、殲滅を与え得ることは、間違いなしと、保....
「三国志」より 著者:吉川英治
「よもや?」と、思っていた曹操の大軍が、あまりにも迅く、南下して来たばかりか、
逆寄せの勢いで攻めてきたとの報に、 「はや、穣山(河北省)の地の利を占めん」と、....